弘法大師ゆかりの寺で“6億円の申告漏れ”
土地の売却に絡み、お家騒動が持ち上がっている愛知県名古屋市の弘法大師(こうぼうだいし)ゆかりの寺が、6億円あまりの所得の申告漏れを指摘された。
関係者によると、高野山眞言宗の別格本山で名古屋市昭和区にある宗教法人「興正寺」は2012年4月から3年間の所得について、約6億2000万円の申告漏れと無申告を名古屋国税局から指摘された。コンサルタント会社への2億5200万円の支払いが実態のない支出だったと見なされるなど、経費の水増しを認定された。
申告漏れがあった時期の住職は正規の手続きをとらず、土地を138億円で売却したとして本山から罷免され、新しい特任住職から裁判で立ち退きを求められている。追徴課税など約8800万円は特任住職側が支払った。
特任住職・添田隆昭氏「(追徴課税などは)本来は前住職が支払うべきもの。(前住職の)責任追及は将来必要になってくる」
前住職の弁護士は「申告漏れを指摘されたという事実は一切把握していない」とコメントしている。