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事故の教訓次の世代に…墜落事故から31年

2016年8月12日 12:38
事故の教訓次の世代に…墜落事故から31年

 520人が亡くなった日航機墜落事故から、12日で31年を迎えた。群馬県上野村では、遺族らが慰霊登山を行っている。

 墜落現場の御巣鷹の尾根へとつながる登山道では、12日朝は一時、雨が降ったため、遺族らは足元に注意しながらゆっくりと尾根を目指している。

 31年前の1985年8月12日、羽田発大阪行きの日本航空123便が墜落し、乗客・乗員520人が亡くなった。

 12日は、まだ薄暗い時間から遺族らが慰霊登山に訪れている。両手でつえをつきながら何度も休憩しながら登る人や、事故後に生まれた孫を連れて登る人もいた。尾根では、遺族は慰霊碑や家族の名前が刻まれた墓標に手を合わせている。午前10時半には、犠牲者の冥福と空の安全を祈り、尾根に建てられた「安全の鐘」が鳴らされた。

 長女を亡くした女性(82)「高いところへ行くと娘に近づけるような気持ちがしまして」

 おじを亡くした男性(31)「直接的な遺族、登れる方が減ってくると思うので、若い人間が引き継いでいかなくてはいけない」

 また、祖父を亡くした男性は、80歳近い祖母の体調が悪いため、代わりに慰霊登山にきたと話していた。遺族の高齢化が進む中、事故の教訓をいかに次の世代に伝えていくかが課題となっている。