豊洲市場“地下空間”公開 水、ニオイは?
築地市場の移転先の豊洲市場で土壌汚染対策の「盛り土」が行われていなかった問題で、東京都が16日午後、地下空間を報道陣に公開した。地下に入った久野村有加記者が伝える。
16日午後、豊洲市場の水産仲卸売場棟など3つの施設の地下空間に入って取材を行った。
地下への立ち入りは、1か所に付き10分程度しか許されなかったが、地上からの階段を下り始めるとジメッとした湿気を感じた。最も水が多い青果棟では水が10センチ以上たまっていて、あまり濁ってはいなかったが、かなり湿気が多く天井も結露していた。一方で、水産卸売場棟や水産仲卸売場棟では水は2センチ程度だったが、少し泥が堆積していた。
階段を下りている時は、地下特有のジメッとしたほこりっぽい感じを受けたが、地下空間では特に気になるほどニオイがするという感じはしなかった。ただ、都からは、現在行っている調査に支障が出るとして取材陣が水や空気を採取するのは禁じられた。
関係者によると、東京都が13日と14日に採取した水を調査した結果、環境基準を超える水準のベンゼンは検出されていないということだが、都は引き続き、詳しく分析するとしている。