豊洲市場 連絡通路は舗装で土壌汚染対策
豊洲市場の水産仲卸売場棟と水産卸売場棟を結ぶ連絡通路の地盤について、都が汚染土壌を全て除去せず一部を除去した上で、コンクリートで舗装する方法で土壌汚染対策を行っていることが分かった。
豊洲市場の水産仲卸売場棟と水産卸売場棟の間には高架式の道路が通っており、その下には、市場関係者が徒歩や運搬車で行き来できる連絡通路がある。東京都によると、都は当初この「連絡通路」部分を「市場用地外」としていたため、地盤の汚染物質を全て除去する必要はなかった。
その後、都はこの連絡通路部分を「市場と一体的な場所」に方針を変えたことから、汚染土壌をできる限り除去することにしたが、すでに地中に配管が設置され高架橋の橋脚もできていたため、汚染土壌全てを取り除くことはできなかったという。そのため、連絡通路の地中の一部には最大で環境基準値の710倍のベンゼンや、環境基準では「検出されないこと」となっているシアン化合物も検出下限値の700倍の濃度で残されているという。
都は対策として、残った汚染物質が地表に出てこないよう遮断性の高い土で覆った後砕石層を盛り、さらにコンクリートで全面舗装したという。
東京都は「専門家に相談した上で汚染を封じ込める対策をとっているので安全性に問題はない」としている。