阿蘇山で爆発的噴火 火山灰で交通に影響も
8日未明、熊本県の阿蘇中岳で36年ぶりの爆発的噴火があり、気象庁は噴火警戒レベルを3に引き上げた。
気象庁によると、阿蘇中岳第一火口が8日午前1時46分に噴火した。1980年以来の爆発的噴火で、気象衛星の観測では高さ1万1000メートルまで噴煙が上がった。
阿蘇市周辺では、広い範囲で火山灰が降り積もり、阿蘇市の中心部は灰色におおわれている。午前6時頃の阿蘇市では、降り積もった火山灰を掃除する住民の姿が見られた。道路では、5センチほどの噴石も確認されている。また、宿泊施設では駐車していた車に噴石が当たり、窓ガラスが割れる被害もでている。
交通にも影響がでている。JR豊肥線の宮地駅付近で、火山灰の影響とみられる信号トラブルが発生し、8日午前11時すぎ現在、阿蘇駅と大分県豊後竹田駅の間で運転を見合わせている。けが人の情報はないが、火山灰が降り積もった道路はすべりやすくなるほか、灰が電線に付着しショートする可能性もあり、気象台が注意を呼びかけている。
また、火口から約2キロの範囲では大きな噴石が飛んでくる可能性もあり、火災流にも警戒が必要として立ち入らないよう呼びかけている。