社会の常識スポーツ界に~国際体操連盟会長
IOC(=国際オリンピック委員会)の委員で、国際体操連盟の渡辺守成会長が都内で記者会見し、スポーツ界で相次ぐ不祥事について、「社会の常識をスポーツ界に反映させないといけない」などと強調した。
国際体操連盟・渡辺守成会長「(競技団体の構成を)スポーツ界のOBだけで固めないこと、社会の常識が理事会、常務理事会、評議員会の中で、しっかりと反映されるような組織体制をつくっていけば少しずつ緩和されるのではないか」
26日に記者会見を行った国際体操連盟の渡辺会長は、このように話したうえで、現場を一番知っている若い選手の意見を反映することが重要だと強調した。
また、セクハラやパワハラなどについては、選手たちが声をあげやすい環境をつくることが必要だとしたほか、通報を受け付けたり、通報に対応したりする組織を競技団体から独立してつくることが大事だと訴えた。
国際体操連盟では、傘下のアメリカ体操協会で元チームドクターが女性選手らに性的暴行を行っていたことが、選手の告発で発覚し、チームドクターには最長で禁錮175年の有罪判決が言い渡されているほか、体操協会自体もアメリカオリンピック委員会から登録を抹消されている。
こうしたことなどをうけ、国際体操連盟は、弁護士などで構成する「倫理財団」を連盟から独立して立ち上げ、世界中の選手から暴力やセクハラ、パワハラなどの通報を受け付けるほか、法的なサポートを行うとしている。