がんと診断された人 年間約99万5千人
世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「がんと診断された人 年間約99万5000人」。NPO法人「がんノート」代表理事・岸田徹さんに話を聞いた。
「全国がん登録」制度によるデータがまとめられ、2016年にがんと診断された人は約99万5000人だった。「全国がん登録」制度は、2016年から始まり、がん患者の個人情報や治療歴などをデータベース化して、国が一元管理するもので、今回、初めてデータが公表された。
部位別で最も多かったのは大腸、次いで、胃、肺、乳房、前立腺となっている。
――この話題について岸田さんの意見をうかがいます。
日本全国で約100万人いるじゃないですか。100万人というのはだいたい、秋田県の人口と同じくらいなんです。これだけ多くの人たちが毎年がんになっていて、それくらい珍しい病気ではないんです。
また、いままでは推測でしかなかったんですが、こうした正確な数字が各県のデータとして出ましたので、今後の施策につなげていってほしいなと思います。
――そのうえでの岸田さんの意見をフリップに書いていただきました。
「2人にひとり、3人にひとり」です。
まず「2人にひとり」ですが、いま100万人が毎年がんになる。そのなかで生涯でがんになる人の確率というのは「2人にひとり」なんです。それくらい普通の病気になってきているということです。
そして「3人にひとり」ですが、約100万人のがん患者さんのうちの「3人にひとり」が働いている世代、つまり20~65歳未満の人たちなんです。
――「2人にひとり」と聞くと高齢者の人たちなのかなと思いますが違うんですね。
「2人にひとり」というと高齢者というふうに思いがちですが、「3人にひとり」は我々、働いている世代ががんになるんです。ですので他人事ではなく、自分事としてとらえてほしいです。
そのために、しっかりとした情報を仕入れて、その情報を役立てる、または周りの人ががんになったら役立てるというふうになって欲しいなと思います。ちゃんとした数字、情報を知っていれば、がんに対する怖さというのはなくなると思います。
【the SOCIAL opinionsより】