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平成と共に消える異空間“店主の哲学”とは

2019年4月24日 15:28
平成と共に消える異空間“店主の哲学”とは

平成の終わりと同時に経営する飲食店をたたむ70歳の男性がいる。地元で親しまれていたお店を閉める理由は、次なる夢への一歩と「無理をしない」という人生哲学だった。

世界遺産「富岡製糸場」のほど近くに飲食店“ジイ・ハウス”はある。約30種類のお酒を銘柄問わず、1杯500円で飲むことができる。電気工事の会社に勤めていた三宅秀夫さんが54歳の時に早期退職し貯金を元手に始めた趣味の店だった。

三宅さん「(早期退職でないと)できない、その時は現役だったから。普通に何でも自分でできた」

漫画アニメのフィギュアを数百個以上飾った不思議な店内だ。すべて孫の子守で行ったゲームセンターで取ったものだ。自身はフィギュアに執着がなく、客が希望すれば無料で譲ることもあるという。

独特の緩さで愛されてきたが、平成が終わる2019年4月いっぱいで閉店する。建物の老朽化や体力の低下などの理由もあるが、実は元々70歳で店をやめる予定だった三宅さんには次の夢があった。それは、富岡市内の古民家を改造して友人たちと集える居場所をつくることだ。

三宅さん「同じような趣味のある場所を求めていく」

早期退職から夢を広げる三宅さんの人生哲学とはどういったものなのだろうか?

三宅さん「絶対、私は無理をしない。人間との関わりを大事にする。人の笑顔で次に進める。その日その日じゃないけど、健康なうちの明日を大事にする」

【the SOCIAL lifeより】