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「公務員の副業」奈良・生駒市の取り組みは

2019年6月12日 17:17
「公務員の副業」奈良・生駒市の取り組みは

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「これからの時代 公務員も副業!?」。奈良県生駒市・小紫雅史市長に聞いた。

奈良県生駒市では、2017年8月1日から新たに基準を設け職員の副業を認めている。神戸市も2017年4月から許可基準を独自に設定し副業を認めている。

「公務員の副業」について、ネット上ではこんな意見が見られた。

「副業は時代の流れで当然」
「公務員=安定ではなくなっている」
「民間の考えを公務員に、そのままはめていいものか」


――公務員の副業は原則、禁止されていますが、この話題について小紫さんにフリップを書いていただきました。

「消防士3.0!」です。

先ほど、生駒市「自治体3.0」という話をしましたが、生駒市の消防士はいま3.0にきてくれていると思います。

例えば、まだまだ課題が多いのを消防士1.0とすれば、生駒の消防士は本当にしっかりと、自己研さんをして立派な消防士になってくれています。

大きな災害などに対応するためには、消防士個々の力では難しいところがあるので、消防士が地域に溶け込んで、市民のみなさまと力を合わせて消防力、防災力をあげていくような、そういう新しい消防士像、職員像というのが必要になってくると思います。

そんななか生駒市では、消防士が子どものサッカーコーチをしているのですが、それに副業というカタチでおもむいて、謝礼をもらえるようになった後で、この消防士は子どもたちや保護者の方とコミュニケーションを熱心にとってくれるようになりました。

地域の方に、一緒に防災、火災予防の取り組みに力を貸してくださいというような話をして、消防士としてひと皮むけたのではないかと感じています。副業が大きな効果をあげているのではないかと思います。


――本人の仕事にも生きてきているということですね。実際、生駒市ではどのくらいの方が副業をしているのですか。

職員が800人ほどいるのですが、実際に副業を経験した人数は、のべ15~20人弱です。ただ一部ではありますがNPOの活動をしたりとか、スポーツのコーチ、自分で地方創生の法人を立ち上げて頑張ろうという人も出てきて、それが本業にもプラスになってきていると思います。


――市民の反対はなかったのでしょうか。

心配していたのですが、むしろしっかり頑張れと応援をしてくださる市民のほうが多くて勇気づけられています。


――今後、公務員の副業というのは、当たり前になっていきますか。

そうですね、官民問わず、副業をして、色々な顔を持つこと、2枚目の名刺という言い方もありますが、人生を豊かにするうえでも、職業人としてもとても大切な考え方だと思います。

【the SOCIAL opinionsより】