気象庁「あすにかけて危険な状況と考えて」 九州で大雨続く…北陸・中国地方は10日夜、九州北部では11日朝にかけ“警報級の大雨”予想
九州北部地方ではこれまでに経験したことのないような大雨になっています。気象庁は福岡県に続き、大分県にも「警戒レベル5」にあたる大雨特別警報を発表しました。災害がすでに発生している可能性が極めて高い状況で、直ちに命を守る行動をとるように呼びかけています。
気象庁は10日午前9時すぎ、大分県中津市に大雨特別警報を発表しました。
現在、大雨時別警報が出ているのは、福岡県の朝倉市・東峰村・添田町・久留米市・八女市・うきは市、大分県の日田市・中津市です。これらの自治体ではこれまでに経験したことのないような大雨となっていて、災害がすでに発生している可能性が極めて高いということです。
大雨特別警報は5段階の警戒レベルのうち最も危険性が高い「警戒レベル5」にあたります。命の危険が迫っているため直ちに身の安全を確保するように最大級の警戒を呼びかけています。
気象庁と国土交通省は、10日午前7時40分から会見を開き、今後も同じような気圧配置が続くことから、同じような場所で雨が降りやすいと説明しました。
北陸地方と中国地方では10日夜にかけて、九州北部地方では11日朝にかけて、警報級の大雨となる予想だということです。
また、今後の雨の降り方によっては他の市町村にも大雨特別警報発表の可能性があるということで、気象庁の杉本悟史予報課長は「今後も油断ができない、最大級の警戒を続ける必要がある。あすにかけて危険な状況だと考えてほしい」と話しました。
気象庁は、大雨特別警報の発表を待つことなく、自治体からの避難情報に従い身の安全を確保してほしいと呼びかけています。
一方、国交省によりますと、筑後川水系の小石原川と城原川、松浦川水系の徳須恵川、山国川水系の山国川ではすでに氾濫が発生しているということです。このほかの河川でも、水位が上昇している河川があるため警戒が必要です。
記録的な大雨となっている九州北部地方では、2017年7月に九州北部豪雨が発生しましたが、そのときは川の氾濫や大量の土砂と流木が住宅地に流れ込んだことによって多くの犠牲者が出ました。気象庁などは、今回も同じような災害が起きるおそれがあるとして最大級の警戒を呼びかけています。