国家公務員、女性の割合が着々と増加!?
世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「国家公務員、女性の割合が着々と増加!?」。地方公務員と中央官僚が交流する場「よんなな会」を主宰する脇雅昭氏に聞いた。
人事院は6月25日、2019年度の国家公務員・総合職試験の合格者の数が1798人だったと発表した。このうち、女性は567人(全体の31.5%)で、過去最高だった前年度を4.3ポイント上回り、初めて3割を超えた。
内閣府では2020年までに、社会のあらゆる分野において指導的地位に女性が占める割合を少なくとも30%程度とする目標を掲げている。
ネット上では「優秀な人材に、性別は関係ない」「将来は、女性のほうが多くなる?」「日本は女性管理職の割合が、極端に低すぎる」などの意見があった。
――フリップをお願いします。
『分母が大事』と書きました。肌感としても、やはり女性の公務員が増えているとは思っています。私は、こういうニュースに触れることによって、次の世代の人たちが「こうやって活躍できるんだ」ということで、チャレンジしやすい環境ができることはすごく大事なことだと思います。
一方で、昨年の公務員全体の志願者数を見ると、1割減になっています。そう考えると、性別以上に、「国とか地方をもっと良くしていきたい」という人たちが減っているというところが、実はもっと大事なのかなと思っていて、そういう人たちがどうしたら増えていくか、ということを考えていく必要があると思っています。
――まさに脇さんが「よんなな会」でされている活動もそういったところに通じていきますか。
そうなんです。全国の公務員が集まってきているんですが、実は学生のみなさんも100人ぐらい参加しています。そうすることで、世の中で持っている公務員のイメージ――必ずしもいいものではないかもしれませんが、実際に会ってもらうと、「こうやって、社会の役に立とうと思って、いきいきと仕事をしている人っていっぱいいるんだ」ということを知ってもらうことで、新しく志望する人もいるし、元々、公務員志望だった人が「もっと違うこともできるんじゃないか」と違う道に進んでいく人もいます。そういうリアルな公務員に会ってもらうというのももっと大事になってくるんじゃないかと思います。そういう意味で『分母が大事』と書きました。
――世の中の活動は大人だけではなくて、次世代の人たちにその魅力を伝えていくという場でもあるということですね。
そういう役割も少しでも果たせていけたらいいと思います。
■脇雅昭氏プロフィル
総務省に入省後、熊本県、神奈川県と出向している中で、課題解決には官僚・地方公務員、そして公務員の枠を超えた人とのつながりが必要と考え、「よんなな会」をスタート。現在では、公務員を中心に毎回500人以上が全都道府県・全省庁から集まり、今では5000人を超える大きなネットワークに成長。国や自治体の連携を新たな形で下支えするため、今日も人に会い続ける。
【the SOCIAL opinionsより】