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元兵庫県議が死亡 県警トップ、N党・立花氏「取り調べ受けていた」投稿を否定 SNS誹謗中傷で…去年辞職も

2025年1月20日 20:11
元兵庫県議が死亡 県警トップ、N党・立花氏「取り調べ受けていた」投稿を否定 SNS誹謗中傷で…去年辞職も

兵庫県の斎藤知事の疑惑を調べる百条委員を務めた元県議の男性が18日、亡くなりました。NHK党の立花氏は、男性が警察から取り調べを受けていたとSNSに投稿していましたが、県警トップがそれを否定する異例の事態になっています。

   ◇

「誹謗(ひぼう)中傷から家族を守る」

こう言って辞職した元兵庫県議・竹内英明さん(50)。関係者によると18日夜、姫路市内の自宅の自室でぐったりしているのを家族が発見。搬送先の病院で死亡が確認されました。自殺とみられています。

かつて百条委員会で、斎藤元彦知事の疑惑を追及していた竹内さん。

追及を受ける側だった知事は…。

兵庫県 斎藤元彦知事(47)
「大変ショックを受けております。心からお悔やみを申し上げます。50歳という若さで亡くなられたことは、痛恨の極みだと思っております。SNSなどによる誹謗中傷という、人の心や気持ちを傷つけるということは、してはならない行動だと思います」

竹内さんが誹謗中傷を受けるようになった発端は、去年6月。知事の“パワハラ”疑惑などを調査する百条委員会が設置され、竹内さんも委員の1人に。去年8月には、斎藤知事の証人尋問が開始。竹内さんも連日、出席しました。

元兵庫県議 竹内英明さん(去年8月)
「付せんを投げたということ。それは腹立ったということですか」

兵庫県 斎藤元彦知事(去年8月)
「目の前に放り投げてしまったということです」

しかし、去年10月に知事選が告示されると、竹内さんなど県議らへの誹謗中傷がSNS上で拡散。去年11月、斎藤知事の当選後、竹内さんは“誹謗中傷から家族を守るため”として、議員辞職願を提出しました。

当時、百条委員会の委員の1人に、「言葉の暴力、ネットの暴力が拡散して、家族が錯乱状態にまでなった。政治の道から退いてほしいと家族から話があった」と、相談したという竹内さん。議員辞職後も、誹謗中傷について周囲に相談していたといいます。

竹内さんを知る、ひょうご県民連合の幹事長は…。

ひょうご県民連合 上野英一幹事長
「家族守らないといけないから、議員辞職しますと言ってきた。直近では12月25日の百条委員会の前日か前々日に、確認したい事があってメールした。そしたら間髪入れずに電話入れてきて『元気そうやんか』と言ったら『いや、なかなか前向きな気持ちにはなれません』と」

先月、兵庫県の丸尾牧県議は、自身を名指しした誹謗中傷の動画15件について、YouTubeに対して削除要請を行ったと発表しています。

やまないSNS上での誹謗中傷。

竹内さん死去の報道後にSNSで発信したのは、県知事選で斎藤知事へのサポートを掲げて立候補した、立花孝志氏。

19日、立花孝志氏の公式Xには「竹内元県議は、昨年9月ごろから兵庫県警からの継続的な任意の取り調べを受けていました。こんな事なら、逮捕してあげた方が良かったのに」という投稿(現在は削除済み)が。

これに対し20日、兵庫県警トップが個別事案の捜査について否定する、異例のコメントを発表。

兵庫県警 村井紀之本部長のコメント
「(竹内氏を)被疑者として任意の調べをしたこともないし、ましてや逮捕するといったお話はありません。全くの事実無根」

ネットメディアに詳しい専門家は、誹謗中傷の背景には「自分が正しい」という“思い込み”があると指摘します。

ネットメディアに詳しい 国際大学 山口真一准教授
「この人は間違っている。私は正しい側にいる。だからこの人を攻撃しなきゃいけない。このように考えている場合が、非常に多い。つまり、個人の正義感で人を攻撃している。批判と誹謗中傷の大きな差であると言えると思いますし、それは自由に発信していい内容ではない」

厚生労働省や自殺の防止活動に取り組む専門家などは、悩みを抱えていたら、自分だけで解決しようとするのではなく、専門の相談員に話を聞いてもらうなどしてほしいと呼びかけています。

最終更新日:2025年1月20日 20:11
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