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なぜ中高生はYouTuberを目指すのか

2019年8月28日 14:32
なぜ中高生はYouTuberを目指すのか

世の中で議論を呼んでいる話題についてゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「中高生なりたい職業、YouTuberが上位」。プロジェクトプロデューサーでコンセプターの吉田将英氏に聞いた。

ソニー生命が、中高生1000人に行った意識調査の中で、「将来なりたい職業」を聞いたところ、各ランキングは以下の通りだった。

■男子中学生
1位「YouTuberなどの動画投稿者」
2位「プロeスポーツプレイヤー」
3位「ゲームクリエイター」

■女子中学生
1位「芸能人(歌手・俳優・声優など)」
2位「絵を描く職業(漫画家・アニメーター・イラストレーター)」
3位「医師」

■男子高校生
1位「ITエンジニア・プログラマー」
2位「社長などの会社経営者・起業家」
3位「YouTuberなどの動画投稿者」

■女子高校生
1位「公務員」
2位「看護師」
3位「芸能人(歌手・俳優・声優など)」

ネット上では「どんな職業でも、食べていくには努力が必要」「今の働きにくさがわかるから、職に夢を見る」「将来の夢が公務員よりはよっぽどいい」などの意見があった。


――これについて吉田さんから意見を伺います。フリップをお願いします。

『関係性不全からの卒業』と書きました。やはり個人がいて、会社があって、会社が社会とつながっているというようなつながり方が、これまでの個人と社会がつながる構造だったと思うんですが、やはり会社というのがこれまでの形だけでは、未来が見えてきづらかったり、やり方を変えないといけない――ある種、雇用されている人と会社、社会の関係性が今まで通りのかたちだと、うまく生きづらい部分も出てきているのかなと思います。

その意識の表れが、若い人たちに――YouTuberは象徴的だと思いますが、自分の個性や考え、やりたいことを社会と直結させて仕事にしていくということへの憧れだったり、単に夢見がちに言っているというよりは、そういう社会とのつながり方のほうが、会社を通して社会とつながるより確実なんじゃないか、むしろ堅実なんじゃないかという考えも透けて見えるかなと思います。


――実際に時代の流れ的にも“個”というものが評価されたり、それを持っている人のほうが重宝される時代になりつつあると感じますが。

そうですね。もちろんいろいろなケースがあると思いますが、正解とか今までのやり方とかを見直していかなければならない――それは劇的に情報環境が変わったりする中で、どんどん新しいアイデアを出したり、個人が持っているものをあげていく必要があって、ある種、一番、わかりやすく象徴的な職業が、中高生の中で憧れの職業にあがってきているのかなと思います。


■吉田将英氏プロフィル
プロジェクトプロデューサー、コンセプター。吉田さんは広告会社で様々なプロジェクトの企画推進を行う傍ら、10~20代の若者を対象にした消費心理・動向分析、それに基づくコンサルティングやコミュニケーションプランの立案、若者の価値観や感性を経営に生かすプロジェクトを実施している。また、人が物事を好きになるメカニズムの研究をするワークショップ「考好学研究室」も開催。モノゴトと人の間の「関係性をより良い形に結びなおす」ことを信念に、様々な企画を手がけている。


【the SOCIAL opinionsより】

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