病院で200人孤立 徹夜で排水作業 佐賀
九州北部をおそった記録的な大雨の影響は、今も続いている。30日朝にかけて、非常に激しい雨になるおそれがあり、警戒が必要だ。現在の様子を、入院患者ら約200人が孤立状態になっている佐賀県大町町の病院の近くから、中間詩織記者が中継で伝える。
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入院患者ら約200人が残ったままとなっている順天堂病院や周辺の民家は、今も水に囲まれ、近づくことはできない。しかし、夜になって新たな動きもあった。
午後11時すぎになっても行われているポンプ車による排水作業だが、私が昼すぎに来たときには、この場所のポンプ車は3台だったのだが、夜になって10台にまで増えた。
現場の作業員の方にきいたところ、大阪、兵庫、中部など各地から応援をもらって台数を増やしたという。
この場所は、鉄工所からの油の流出で排水作業がとても難航していたのだが、その対策として、ポンプ車が油を吸い上げないよう「オイルフェンス」と呼ばれるオレンジ色のフェンスが設置された。
当初は、油がポンプ車に近づくたびに作業がストップしていたが、このオイルフェンスを設置することで、中断せずに排水作業を続けられるようになった。
国土交通省によると、30日中には、病院につながる道の水位を、車が通行可能になる程度まで下げる計画だという。
作業員のみなさんの懸命な作業は夜通し続けられている。