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東日本大震災あすで12年 岩手県の被災地から中継 “巨大地震”への津波対策に追われ

2023年3月10日 11:50
東日本大震災あすで12年 岩手県の被災地から中継 “巨大地震”への津波対策に追われ

東日本大震災の発生から11日で12年です。岩手県の被災地では、ハード面の復興は、ほぼ終わりましたが、新たな巨大地震への津波対策を巡り自治体は対応を迫られています。中継です。

岩手県沿岸北部にある久慈市に来ています。東日本大震災では最大で高さ8.6メートルの津波が押し寄せました。

震災の後、津波の緊急避難場所として整備されたのが地上3階建て、高さは震災の津波の高さを上回るおよそ9メートルの「避難タワー」です。

しかし、2021年までに国が公表した日本海溝沿いを震源とする巨大地震の被害想定で、久慈市にはタワーをはるかに超える最大で高さ16メートルの津波が押し寄せるとされました。

このため、津波の緊急避難場所としてタワーを使うことはできなくなり、現在は、ここからさらに離れた山の上にある神社が避難場所となっています。

久慈市で想定されている死者は県内の市町村としては最も多い4400人。新たなタワーの建設には多額の費用がかかるため、市では、町内会に「自主防災組織」の結成を促すなど対応に追われています。

岩手県内では、東日本大震災で関連死を含め5145人が犠牲となり、1110人の行方が今も分かっていません。新たな脅威にも向き合いながら被災地では、11日に震災から12年を迎えます。