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入社後のコミュニケーション、上位は何部?

2019年11月18日 16:00
入社後のコミュニケーション、上位は何部?

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「入社後のコミュニケーション、上手なのは何部?」。元ハンドボール日本代表でキャプテンを務めた東俊介氏に聞いた。

アスリート就職支援サービス「アスリートエージェント」が部活動をしていた学生1000人に対して、部活動別の適性診断を実施した。入社後、初対面でも緊張することなく、社交性が強いという「コミュニケーション」の項目で期待値が高かったのは――

1位 剣道(女子)
2位 マネージャー
3位 サッカー(男子)
4位 ダンスドリル(女子)
5位 駅伝(男子)

との結果になった。剣道は、礼節を重んじるスポーツのため、相手を尊重する心があると考えられる。

「アスリートの就職」について、ネット上では「競技を続けながら仕事は大変」「スポーツやっていた新人は礼儀正しい」「スポーツ入社は引退後の身の振り方が問題」などのような意見があった。


――東さんのご意見を伺います。まずはフリップをお願いします。

はい、『非認知能力』と書きました。非認知能力ってご存知ですか?


――ごめんなさい。初めてです。なんとなくイメージはつくんですけれど。

非認知能力というのは一般知能、いわゆるIQとは別に粘り強さや協調性、やり抜く力、自制心、感謝する力のことなんです。

アスリートの強みが、礼儀正しいだけだと、ちょっとさみしいじゃないですか。また、そのビジネスの世界でもなかなか生かしづらいところがあるんですけど、アスリートは、これまで競技に集中していたことによって、自分が競技以外のことには自信がないっていうふうに考えてる人が結構多いと思うんですが、競技を通じて身につけてきた非認知能力を生かして、ビジネスに転用することで競技でも十分活躍することができると感じています。

これをしっかりと腹落ちさせてこれを自らのキャリアに自信を持つこと、それをどうやって別の分野に生かしていくかっていうのをアーシャルデザイン(東氏が社外CBOを務める会社)では教育でやっています。

今、この日本の社会課題として、少子高齢化による人手不足というのがあるじゃないですか。いまアスリートが、なかなか社会で活躍できてない現状があるので、この社会課題をアスリートが非認知能力を生かし、ビジネスの世界で活躍することによって、解決できるんじゃないかなと私は考えているです。


――確かに実際、アスリートもずっと競技を続けられる方って、本当に一握りで、第2の人生のほうが長かったりもするじゃないですか。そういった意味で、これまで培ってきたものを生かすというのはとても重要ですね。

そうですね。おっしゃる通りセカンドキャリアっていう言葉が結構最近、世に出ていると思うんですけども、セカンドキャリアっていうことだけじゃなくて終わってから考えるんじゃなくて、ファーストキャリアから、「デュアルキャリア」と言うんですけど、競技をやりながら、ビジネスのことも考えながら、自分の強みは何になるのかっていうことを意識しながらこの選手生活を送るっていうのがとても大事なんじゃないかなと思いますね。


――特にこれからの時代って重要になってきますか?

そうなんです。この2020年にオリンピック・パラリンピックがありますけれども、これが終わった後に、やっぱり本当に日本のスポーツが試されるときが来ると思っています。スポーツの価値って何なんだろう、アスリートの価値って何なんだろうというところをしっかりと価値を出していかなければ、日本におけるスポーツの位置というのはどんどん下がってくるように思うんですね。

アスリートからしっかりと自らの価値を高められるような活動を私はしていきたいなと思っております。


■東俊介氏プロフィル
元ハンドボール日本代表でキャプテンを務めた。現在はスポーツ事業を中心に、複数の会社で活動している。実業団時代は9度の日本一に輝き、アテネ五輪アジア予選など数々の国際大会に出場した。現役引退後はスポーツマネジメントを学び、日本ハンドボールリーグのマーケティング部新設に尽力、初代部長に就任。また、アスリートのライフキャリアを支援するため、スポーツとビジネスをつなぐ交流会なども行っている。


【the SOCIAL opinionsより】