“日本手話”で生き生き学ぶ特別支援学校
ろう者たちから生まれた自然言語「日本手話」で、教育を行っている特別支援学校を取材。自分たちの思いや考えを十分に伝えることができる環境が子どもたちには一番必要だという。
東京・品川区にある明晴学園は、耳が聞こえない子どもと聞こえにくい子ども68人が通う特別支援学校だ。幼児から中学生まで同じ校舎で学ぶ。
この学校では日本語の文法に沿った“日本語対応手話”ではなく“日本手話”を使って授業を行う。“日本手話”はろう者たちから自然に生まれた言語で、いわばろう者の母語だ。日本手話を第一言語として身につけることで、聞こえる子どもと同じように、理解力・思考力を育むことができるという。
休み時間も手話でおしゃべり、食事中も会話がはずむ。テレビドラマの話題で盛り上がった。
約1年前に転校してきた中学生「以前は人前で手話で話すのが自信がなくて恥ずかしかった。(ここに来て)ろうとして堂々と生きていけると思った」
秋も深まるころ開催される文化祭。聞こえない子どもが生まれる割合は1000人に1人ともいわれている。
“自分たちは神様に選ばれた子”という思いから、文化祭は千神祭(せんかみさい)と名付けられた。これは、子どもたちが考えた名称だ。
この日は本番前日の校内発表会。迫力ある演技を披露した。
小学5年生「今日はまだお客様が少なかったけど、明日(の本番は)はたくさん来るので緊張します」
自分たちの思いや考えを十分に伝えることができる。そんな環境が子どもたちには一番必要だという。
小学4年生「ここはみんな日本手話だから、ちゃんとわかる。すごくいい」
小学3年生「楽しいよ」
【the SOCIAL viewより】