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濃厚接触者に無料で…東京“抗原検査キット”配布ナゼ? 医療現場からは「クリニックにも積極的に配って」の声も

2022年2月9日 11:12
濃厚接触者に無料で…東京“抗原検査キット”配布ナゼ? 医療現場からは「クリニックにも積極的に配って」の声も

新型コロナウイルス対策として東京都は 8 日、濃厚接触者へ抗原検査キットを無料で送る取り組みを始めました。検査希望者で混雑する医療現場の負担を軽くする狙いですが、「クリニックにも積極的に配布を」という声も。使い方や注意点をまとめました。

■濃厚接触者は無症状でも…2 回まで申し込み可

有働由美子キャスター
「東京都が、抗原検査キットの梱包作業を行っています。8 日から、新型コロナウイルスに感染した人の濃厚接触者にタダで配る取り組みを始めました」

小野高弘・日本テレビ解説委員
「都内に住んでいる人が対象で、濃厚接触者になって待機している人は、症状がなくても都のウェブサイトから申し込め、2~3 日で配送されます。1 日 4 万キットに達するとその日の受け付けは終了です。1 人 2 回まで申し込み可能で、2 月 27 日午前 9 時までです」

有働キャスター
「感染しているかどうか、自宅で自分で検査してくださいということですね」

■使い方は? 陽性の確定は?

小野委員
「ただ、これを使うのは症状が出た時のみです。熱がある、せきが出る、のどが痛い、といった時などに限られます。使い方ですが、棒を鼻の穴の奥までグッと挿して 5 回ほど回し、粘膜を採取します。これを、液体とともに板に垂らして調べます」

有働キャスター
「(抗原検査キットで)陽性ならどうするのでしょうか?」

小野委員
「陽性だと確定するには、医師の診断も必要です。結果をスマホなどで撮り、医師に見せると良いでしょう。逆にキットで陰性と出ても、感染している可能性がなくなったわけではありません。待機期間中は自宅待機をお願いします」

■院長「自分で検査するのは難しい」

有働キャスター
「そもそも、都は濃厚接触者になぜタダで配ろうと思ったのでしょうか?」

小野委員
「今、医療機関は検査を希望する人で混雑しています。自分で検査してもらい、現場の負担を軽くしたいということです」
「また、検査をやっていない医療機関が約 900 あります。そうした所に検査キットの結果を見せれば、医療機関次第ではありますが、それをもとに診断してもらうことも可能になります。ただ、医療の現場からはこんな声も聞かれます」

「東京・池袋の池袋大谷クリニックの大谷義夫院長は『検査の希望者は多いが、検査キットはクリニックも足りない。この検査は、鼻にどれだけ深く挿し込めるかなど、自分でやるのは難しい。クリニックにも検査キットを積極的に配ってほしい』と話しています」

有働キャスター
「今は検査キットも貴重な資源ですので、必要な人にきちんと届くようにしてほしいと思います」

(2 月 8 日『news zero』より)