【解説】来週13日から“マスク緩和” 業種・業界ごとのルールは 今後は場面によって着用に?
間もなく花見シーズンを迎えます。今年は来週13日からマスクの着用ルールも緩和となり、宴会や祭りも“返り咲きの春”となりそうです。
●「宴会解禁」どこで?
●マスク“業界別”ルール
●“外せない”事情も
以上のポイントを中心に詳しく解説します。
東京都の上野公園では、花見の宴会が4年ぶりに認められることがわかりました。時間は午後8時までとなります。8日時点で東京都心の開花予想は今月18日だといい、今月下旬には久々に花見の宴会による盛り上がりが見られそうです。
去年の花見シーズンには、「シートを敷いての飲食や飲酒を伴う宴会」の自粛が求められていました。今年は、メインの「さくら通り」では去年と同じく「歩きながらの観賞」となりますが、さくら通りの南側のエリアに設けられる「宴席可能場所」ではシートを敷いて座っての宴会が可能だということです。ただ、たき火やコンロなどの火器の使用やゴミの放置はNGということで、マナーを守って桜を楽しみたいです。
気になるマスクについては、屋外ということもあり、公園としては特に着用は呼びかけていないとのことで「個人の判断」になります。
そのマスクについてあと5日、今月13日からは着用ルールが緩和されます。
現在、屋外は「原則不要」、屋内は「原則着用」ということなのが、13日からは屋内・屋外問わず“個人の判断”が基本となります。ただ一方で、「店や会社など事業者が感染対策などの理由で利用者または従業員に着用を求めることは許容される」というルールも付け加えられています。
これからは、場面ごとにルールを確認することが増えそうです。そこで、業種や業界ごとにどのようなルールになりそうなのか調べました。
●交通機関は
JR東日本は7日の会見で、13日以降はマスクの着用について「通勤ラッシュ時間帯も含め利用客の判断に任せる」としました。マスク着用を呼びかける車内アナウンスや、掲示もとりやめます。
ただし、新幹線や在来線を問わず、ラッシュ時に会話をする人や、大声で会話する利用客についてはマスク着用をお願いする場合もあるということです。また、駅員や乗務員は、接客中はマスクを着用するということになります。
空の便については、これまで国内の航空各社は乗客に「マスクを必ず着用」するように呼びかけてきましたが、13日からは乗客・従業員ともに「個人の判断にゆだねる」ことを決めました。
●コンビニ・デパート…接客業は
ローソン、ファミリーマート、セブンイレブンの大手コンビニ3社は、ほぼ同じ方針です。13日から利用客に対しては「個人の判断」に、店やその従業員に対してはマスクの着用を「推奨」となっています。
次にデパートです。三越伊勢丹は、利用客については13日から「個人の判断」に、従業員については客と従業員自身の安心・安全のため「当面の間は着用を継続」としています。そごう・西武、高島屋、大丸松坂屋など大手各社もほぼ同じような方針になっています。
「利用客は自由」、「従業員は継続」というのが、これからの接客業のスタンダードになりそうです。
ほかにも、気になる業界について調べました。
●カラオケ
カラオケ業界のガイドラインを作ってきた日本カラオケボックス協会連合会など業界3団体では、これまでは利用客に対して歌う人との距離を2メートルとることができない場合は、マスク着用を「推奨」してきました。
これを、13日からは政府の方針に沿って「個人の判断」とすることを決めています。ただし、歌う人との距離は1メートル以上とることを推奨しています。
●美容室
こうした中、東京都内を中心に約80店舗を展開する「TAYAグループ」では、13日からは引き続き従業員は「着用」、利用客にも「着用をお願い」するということです。政府の方針を受けて社内で検討したそうですが、美容室は利用客との距離が近いので“お願い”を決めたといいます。ただ、強制はせず、もし利用客が着けられないようなら会話を控えるなどするということです。
8日に明らかになった厚生労働省の専門家会議のメンバーがまとめた今後の対策では、マスクについて「混雑した場所や重症化リスクがある人のいる場所に行く際などは、マスクを持ち歩き、場面によって着用する」よう、示しています。
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実に4年ぶりにいよいよ花見、宴会解禁といった雰囲気になるのは、とてもうれしいことですが、ウイルスが消えたわけではないということを頭の片隅において、最低限の感染対策をしながら楽しみたいです。
(2023年3月8日午後4時半ごろ放送 news every. 「知りたいッ!」より)