“脱マスク”前に解決…口臭ケアや肌の悩み “駆け込み”の相談も
来月13日からマスクの着用が「個人の判断」となる前に、肌の悩みや口臭などを解決しようとする動きが広がっています。都内の男子校では、口臭の原因となる歯周病予防の特別授業が行われていました。さらに都内の皮膚科でも、マスクを外す前に“駆け込み”で相談に訪れる人が…。
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24日、東京都心の日中の気温は12.1度と、この時期らしい1日となりました。
春が一歩一歩近づく中、注目されているのが“マスク”です。今、街ではどれだけの人がマスクをつけているのでしょうか。24日、日本テレビが開発したAI(=人工知能)で、東京・渋谷駅の前を行き来していた人たちを解析すると、「91.3%」がマスクをつけているという結果になりました。
3か月前の去年11月の同じ場所・同じ時間での着用率は「93%」でした。マスクの着用率に大きな変化は見られませんでした。
来月13日から、マスク着用は屋外・屋内を問わず「個人の判断にゆだねる」としています。街の人が気にしていたのは、“口のにおい”の悩みです。
60代
「口臭とかですかね」
20代
「食事後の歯磨きとか、今までちょっと緩んでいた部分を戻していかなきゃなって」
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今週、東京・千代田区にある正則学園高等学校では、口臭の原因となる歯周病を予防するための特別授業が行われていました。歯周病などの原因となる歯垢(しこう)残りをチェックすると――
生徒
「うわ! 最悪! うわ…」
「ここまで汚れているとは思わなかったので、めちゃくちゃショックですね」
その後、歯科衛生士に正しい歯磨きの仕方を教わりました。ずっとマスクをつけていた高校生活。今回、自分の口の中としっかり向き合ったことで、マスクを外して自分の顔を見せたいと考えるようになった高校生もいたようです。
生徒
「口臭とか、そういう部分で気を使っていったら、男としていい感じかなと」
「これを受けて、いけてる男になったのかな」
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マスクを外すことで、お肌の悩みを気にする人もいました。
患者
「ほうれい線が気になってきて、『そろそろマスク外さなきゃ…』と思ったので、ちょっと相談に来ました」
東京・恵比寿にある皮膚科「シロノクリニック恵比寿」では、今月に入り予約が約1.5倍に増えたといいます。
シロノクリニック恵比寿 大野由実医師
「今までは、マスクで隠せたから『まあ、いいや』と思っていた方が、マスク外すことになったら『どうにかしなきゃ』と」
特に増えている相談は、シミやたるみなどだといいます。シミの治療は1週間から10日程度かかることから、マスクを外す前に“駆け込む患者さん”も増えているということです。
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また、マスクを外すことで復活しつつあるのが、コロナ禍で落ち込んでいた“化粧品”の需要です。
50代
「口紅は今までつけていなかったけど、つけないといけないとか」
西武池袋本店では、マスク生活であまりつける必要がなかった「リップグロス」が4割、「チーク」などの売り上げが8割ほど、2月1日から2月21日までの昨年比で伸びているということです。
その動きはお隣・韓国でもみられました。ソウル市内のコスメ店では、一部商品以外のテスターの使用を禁止していましたが、屋内のマスク着用義務が先月30日に解除されたことを受け、全面的に解禁しました。
お客さん
「以前は店にほとんど来なかったけど、マスク解除されてからは毎日、来ています」
売り上げが2倍近くまで増えている商品もあるということです。
3年間に及んだマスク生活。私たちの暮らしにも、少しずつ変化が起きています。