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【能登半島地震】震度7の被災地 石川・志賀町で4か月遅れの「二十歳のつどい」…「無事でよかった」友達と再会 同窓会でタイムカプセルを開封し改めて感じた家族の絆『every.特集』

2024年6月17日 17:28
【能登半島地震】震度7の被災地 石川・志賀町で4か月遅れの「二十歳のつどい」…「無事でよかった」友達と再会 同窓会でタイムカプセルを開封し改めて感じた家族の絆『every.特集』

5月、石川県志賀町で開かれた「二十歳のつどい」。式典冒頭には能登半島地震の犠牲者に、黙祷がささげられた。

この「二十歳のつどい」は当初1月7日に行われる予定だったが、元日に震度7の地震が発生し、延期に。4か月遅れでこの日に開催することができた。

式典が終わると、同じ地区の仲間で久しぶりに集まる様子が。

その中にいた福塚悠人さん。夕方に開かれる二次会「小学校の同窓会」の幹事だ。被災した後も、この日に向けて準備を進めてきた。

福塚さんは「久しぶりに会えてよかった。みんなが楽しく過ごせる時間を作りたい」と話した。

同窓会の、およそ1か月前。every.取材班は実家に帰省していた福塚さんを訪ねた。地震の影響で、家の壁は今も剥がれたままだ。

現在、金沢に住む福塚さんは、正月に帰省した実家で震度7の地震にあった。地震当時の様子について「膝が地面から浮くような、下からの衝撃があり、つかまっていられない状況だった」と振り返る。ライフラインはとまり、毎日給水所へ行く生活が続いたという。

当時の心境について「切ない気持ちになるというよりは、前を向くしかないというのが率直な思いだった」と話した。その後も時折帰省し、復興を見守ってきた福塚さん。

そんな中、役場の担当者から「二十歳のつどい」を5月に開催するという知らせが入った。

その「二十歳のつどい」の後に、地元の人たちで二次会をやろうという話が出て、福塚さんが幹事になったのだ。

取りかかったのが、同窓会の会場探し。代々、同窓会の会場となってきた志賀町の施設に行くと従業員から「床が斜めになっている」という説明が。建物がゆがみ、施設の主な営業は中止の状態が続いていたのだ。

「同窓会に使うのは難しい…」という声もあったものの、専門の業者から安全の確認を取り、貸し出しの許可をもらうことができた。

もう一人の幹事、中林由季さんも、進学先の京都から帰省したときに地震にあった。

幹事としての役割は、グループLINEで同窓会への参加を呼びかけること。中林さんは、「みんな無事だったな、生きていてよかったな」という思いを共有したい、と話した。

同窓会では、とっておきのタイムカプセル開封のイベントを計画していた。

迎えた同窓会当日。会場には同級生35人中27人が集まった。幸い、同級生に地震のけが人はなく、無事、再会することができた。

参加者からは「みんな金沢に住んだり、地元に残ったりバラバラなので集まる機会がここしかない」「みんな生きていてよかった、無事で良かった」という声が。

開会の挨拶で福塚さんは「いろんな被害があったけど、無事きょうの日まで来られた。きょうはいい会になればと思っている」と話した。

同窓会は笑顔であふれ、話題はいまの生活について、仕事のこと、彼氏彼女のこと…。このときだけは被災したことを忘れて語り合う様子がみられた。

そして同窓会が始まっておよそ30分。いよいよタイムカプセル開封の時間だ。

タイムカプセルといっても、校庭から掘り起こすのではなく、専門の業者が保管していた「缶」のタイムカプセルが登場。

それぞれ、ふたをあけると、一気に小学6年生の時の思い出があふれ出した。全員の缶の中には、当時、親から子どもへ宛てた手紙も同封されていた。

その手紙を読んだ幹事の中林さん。改めて感じたこととは―

※詳しくは動画をご覧ください。(2024年6月17日放送「news every.」より)