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子宮けいがん 再発・転移で“余命3か月” 年間3000人死亡「ワクチン打てば救われる命なら…」

2023年4月11日 9:00
子宮けいがん 再発・転移で“余命3か月” 年間3000人死亡「ワクチン打てば救われる命なら…」

芸能プロダクション社長の井出智さんは、「子宮けいがん」が再発、転移し、去年10月、余命3か月と告げられました。

井出さんは、子宮けいがんになる女性を減らすため、自らの経験を発信したいと考え、今年1月、比較的体調のいい日に友人たちが撮影を準備しました。

――痛み止めか何かですか?

井出智さん
「しゃべっている間に痛くならないように飲んでおこうかなと」

井出さん
「『子宮けいがん』というワードしか知らない。それが自分に関わる大事件だとは思っていなかったので、とてもおなかが痛くなって、生理痛のひどいのかなと…」

井出さんは4年前、マネジャーとして10数人のタレントを担当していました。激しい腹痛がありましたが、仕事が忙しく受診できず、数か月後に検査すると、「子宮けいがん」と判明しました。

井出さん
「早く体が出した信号に、気づいてあげればよかったな」

8時間に及ぶ手術と抗がん剤などで治療は成功しました。井出さんはその後、芸能プロダクションを設立しましたが、その3日後、がんの再発と転移が見つかりました。

井出さん
「再発しちゃったんだ…、どうしようと思って…」

俳優たちはやめずについて来てくれました。しかし、去年10月には治療法がない状態になりました。

井出さん
「リミットはあるようでないと思っているので、でも、あるから急いでやらなきゃいけないんですけど、この声がいろんな人に届いたらうれしいな」

    ◇

日本では毎年、1万人以上が子宮けいがんと診断され、約3000人が亡くなります。子宮けいがんの主な原因は性行為で「ヒトパピローマウイルス」に感染することですが、その感染を防ぐためのワクチンがあります。

「子宮けいがんワクチン」は、性行為をする前の年代、小学6年生から高校1年生相当の女性を対象に、定期接種として無料で接種できます。10年前、このワクチン接種後、様々な症状が出たとの訴えを受けて、国は一時的に接種を“積極的に呼びかけること”をやめました。

去年4月、“呼びかけ”を再開。2022年4月から9月までの間で、1回目の接種率は約30%にまで上がりましたが、海外の80%に比べると低い状態です。

今月、「子宮けいがん」の原因ウイルスの約9割を予防できる、「9価ワクチン」の無料接種が始まりました。1997年度生まれまでの女性も今なら無料で接種でき、子宮けいがん予防は新たな段階に入っています。

井出さん
「ワクチンを打てば救われる命だったら打たない手はないと思う」
「みんな検診行ってね、ワクチン打ってね、体が一番資本だよ」

インタビューから2か月半、井出さんは今、非常に厳しい状態だということです。

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