子宮けいがん“接種無料で”女子大生訴え
8年ぶりに接種を積極的に呼びかけることになった子宮けいがんワクチン。呼びかけが中止されていた間、接種の機会を逃した女子大学生たちが、自分たちも無料で接種できるよう訴えています。
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都内の大学に通う江連千佳さんが6日、参加したのは、子宮けいがん予防についての啓発集会です。
大学3年生・江連千佳さん(21)
「自分の友達とかがもしかしたら、このワクチンがないことで、亡くなってしまう未来があるかもしれないと思うと、自分が動かなきゃいけないなと」
子宮けいがんでは、年間、およそ3000人が亡くなっています。そのワクチンについては、接種後の全身の痛みなどの報告が相次いだことを受け、国は2013年から接種の積極的な呼びかけを中止していました。
しかし先月、厚労省は「有効性や安全性が確認されている」などとして、自治体へ積極的な呼びかけを再開するよう8年ぶりに通知しました。
そこで、課題となるのが、呼びかけを中止していた期間に接種しなかった人たちです。厚労省は、無料で打つことができる「キャッチアップ接種」の対象をどこまで広げるか検討しています。
6日、江連さんは中止期間にあたる、1997年度から2005年度生まれの「9学年を対象にして欲しい」と訴えました。
「子宮頸がん予防啓発プロジェクト」江連千佳さん(21)
「(ワクチン)打ちたいけど高すぎて打てない、という意見がたくさんある。多くの人の命を救うためにも、9学年という意思決定をしてほしい」
対象年齢を過ぎると、ワクチン接種にかかるのはおよそ4万円から5万円。「積極的な呼びかけ」が中止されていた年代にあたる江連さんは、家族に費用を援助してもらったことで、去年、接種できたといいます。
江連さんは「親の援助を求めるのも、精神的にも難しかったりするケースも多い。命に差はないと思うので、国の支援で命を守る選択肢を与えてほしい」と訴えました。
(12月6日放送『news zero』より)