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文科省 9月入学制の主な課題まとめる

2020年5月18日 18:54

新型コロナウイルスの影響で政府が検討している9月入学制について、文部科学省が主な課題をまとめたことがわかりました。小中高校生までの子どもがいる家庭の追加負担は2.5兆円にのぼるということです。

文部科学省の試算によりますと、新学年のはじまりを4月から9月に後ろ倒した場合、小学生から高校生までの子どもがいる家庭の追加負担の総額は、2兆5000億円にのぼり、大学生らの負担は1兆4000億円増えるということです。

また、来年の秋からはじめた場合、新小学1年生は前後の学年に比べて1.4倍の140万人になると想定され、その学年は将来的に入試や就職の競争が激しくなるほか、全学年の卒業が遅れ、企業が人手不足になる恐れがあると指摘しています。

影響する子どもの数はおよそ100万人で、保育園や幼稚園に通う期間が長くなることから、保育士が不足し次に入園予定だった子どもが待機児童になる可能性があるほか、幼児教育無償化のための費用も新たに発生するということです。

このため文科省は、入園・卒園・入学の時期を1か月ずつずらし、5年かけて9月入学へ完全移行する案なども示しました。

影響は社会全体に及び、改正が必要な法律は少なくとも33本にのぼるということです。