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「殴る蹴るしないと報酬あげない。容赦なくやっちゃって」広島の“強盗殺人未遂”「キム」ら実行役に指示か 警視庁

2023年10月3日 23:47
「殴る蹴るしないと報酬あげない。容赦なくやっちゃって」広島の“強盗殺人未遂”「キム」ら実行役に指示か 警視庁

指示役「ルフィ」らが関わったとされる全国で相次いだ強盗のうち、去年12月に広島市で起きた強盗殺人未遂事件で、指示役が実行役らに対して「殴ったり蹴ったりしないと報酬はあげない」などと、電話で指示していたとみられることがわかりました。

この事件は去年12月、広島市西区の店舗兼住宅に男らが宅配業者を装って押し入り、住人の男女3人を殴るなどして殺害しようとした上、現金およそ250万円や高級腕時計など137点、およそ2400万円相当を奪ったもので、指示役としてフィリピンから強制送還された特殊詐欺グループのリーダー・渡辺優樹容疑者(39)や、幹部の今村磨人容疑者(39)、藤田聖也容疑者(39)が強盗殺人未遂などの疑いで逮捕されました。

被害者3人はケガをしていて、50歳の男性は後頭部をモンキーレンチで殴られ、いまも意識不明の重体です。

この事件では「キム」「ミツハシ」「ルフィ」がテレグラムを使って指示を出していたことがわかっていますが、捜査関係者への取材で、「ルフィ」は車の調達などを指示していたとみられ、「キム」は現場に向かう車内で実行役らに対して「殴ったり蹴ったりしないと報酬はあげない。皆さん容赦なくやっちゃってください」などと電話で指示していたことがわかりました。

また、「キム」と「ミツハシ」は現場に入った実行役6人が参加した「広島12/21」というグループチャット上で主に指示を出していたとみられるほか、現場に入る際には「キム」と「ミツハシ」がそれぞれ、実行役のリーダー格の男2人とイヤホンで通話していた可能性があるということです。

警視庁は、渡辺容疑者らの詳しい役割を調べるとともに、他にも「ルフィ」らが関わったとされる東京都内と山口県内で起きた3つの強盗事件との関わりも調べ、一連の事件の全容解明を進める方針です。