富士五湖に“第6の湖”9年ぶりに出現
富士五湖のひとつ「精進湖」の近くに、第6の湖とも言われる「赤池」が先週、出現しました。実に9年ぶりのことですが、「幻の湖」が見られるのはあと2~3日だと言います。なぜ突然現れたのでしょうか。
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その雄大な姿から、「霊峰」として人々に崇められてきた富士山。その麓には、富士五湖と呼ばれる噴火によって造られたとされる5つの湖があります。
山中湖では、遊覧船が22日から通常営業を再開。観光にも期待がかかる中、今「思いもよらぬ異変」が起きています。
地元の人「ラッキーだったなと。一生の思い出になると思います」
実は今、「富士第6の湖」とも称される「幻の湖」が現れているのです。
現場は、富士五湖のうち、精進湖の東に位置する場所。これまでその場所は、森の中にぽっかりと空いた更地で、うっそうと草が茂っていました。第6の湖は存在するのか?目撃したのは…
草むらだった場所に現れたのは、緑色に光るまさに「第6の湖」。
「水深は浅く水草も多いですが、かなり水は透き通っています」
土地を管理するキャンプ場によりますと、湖は広さ15メートル四方ほどで深さは最大で50センチあったということです。この湖の正体は?
敷地を管理するキャンプあかいけ広報係・日原万博さん「赤池と呼ばれてます。大雨が降った時に出てくる幻の池」
幻の池「赤池」は、大雨の後に出現。近辺では今月、すでに平年値の倍以上の雨が降っています(※7月の降水量(河口湖)平年値:約162ミリ、今年:約350ミリ(21日まで))。
しかし、これは相当レアケース。前回出現したのは、なんと9年前の2011年。まれにみる大雨が降らないと現れないのです。
さらに、条件があります。
日原さん「ここの近くの精進湖、本栖湖、西湖とつながっていると言われています」
赤池は隣の精進湖などと地下でつながっているとされていて、精進湖の水位が上昇しないと現れないのです。現在、精進湖の水位は平均より2メートル68センチ高くなっているということです(※22日の精進湖の水位 平均+2.68メートル 山梨県による)。
9年ぶりに現れた不思議な湖。水位は低下しており、観賞できるのは、あと2~3日になりそうだということです。