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こども園で相次ぐ“アレルギー事故”…おやつ食べて 子どもを守る「3つの注意」

2024年6月20日 21:33
こども園で相次ぐ“アレルギー事故”…おやつ食べて 子どもを守る「3つの注意」

食物アレルギーのある5歳の女の子が通う認定こども園で、おやつの米粉パンを食べたところ、アナフィラキシーショックで搬送されていたことがわかりました。こども園側も、普段は成分表示を確認していたといいます。なぜ事故は起きてしまったのでしょうか。

被害にあった5歳の女の子は、重度の食物アレルギーを患っています。

女の子の母親
「卵・小麦・乳が特に強い。魚・カニ・エビ・イカ、食べられない物の方が多くて」

そんな娘が、通っているこども園で5月に口にしたのは、アレルギー物質が含まれていないはずの米粉パンです。しかし…

女の子の母親
「唇も青いし、明らかに気管が腫れて呼吸がヒューヒューいっていて…」

命を落としかねない事態になったのです。

女の子が4月から通っていた三重・名張市の「名張きぼうのこども園」でアレルギー事故が起きたのは、5月30日のことでした。その日のおやつは、米粉パンで、母親が事前に渡されたメニュー表には…

女の子の母親
「本来ここにアレルギー物質が出てくる。米粉パンとジャムのところにはアレルギー成分が書かれてなく、大丈夫だと思いました」

小麦や卵など、娘が患っているアレルギー物質の表示はなく、小麦粉などを使わずに作った米粉パンだと思っていました。半分に割ったパンを完食したという女の子。すると、母親の元に園から連絡が入りました。

女の子の母親
「ちょっと首元をポリポリかいているから、『薬があれば持ってきた方がいいかもしれない』と」

母親が駆けつけると…

女の子の母親
「すごく大きな湿疹が(娘の)顔中に広がっていて、唇も青いし、明らかに気管が腫れて呼吸がヒューヒューいっていて」

アナフィラキシーショックを起こし、意識がもうろうとしていたという娘。

女の子の母親
「救急車待っている間に(娘が)『すごく眠い』『でも寝たら死んでしまうから、寝るの我慢する』って。5歳にして死を悟ったことを言ってきたから、相当この子自身も死を意識したんだろうな」

なぜ、安全なはずの米粉パンで、アナフィラキシーショックを起こしたのか。提供された米粉パンのパッケージには、大きく「小麦」と書かれていますが、園長は…

名張きぼうのこども園 福永かほる園長
「もう…思い込み、最初の思い込みがそれだったと思います。取り返しがつかない。見落としてしまった」

女の子の母親
「確認をしっかりしてもらって、防げる事故は防いでほしい」

こども園でのアレルギー事故は、相次いでいます。新潟県上越市にある認定こども園でも6月に卵を含む「カスタードタルト」をおやつとして提供したところ、誤って卵アレルギーのある園児にも提供してしまうという事故が発生。園は運営会社に対して「卵は入っていないと思い込んだ」と説明しています。

   ◇

思い込みや確認不足から、子供たちを守るための対策とは…

都内の認定こども園を訪れると、ちょうどおやつの時間でした。この日はロールケーキです。ただ、この園では、生クリームや卵が食べられない子供がいるため、アレルギーがある子供には、別のおやつを用意しています。

栄養士 南部実生さん
「このホットケーキは卵や乳も入っていないので代替え」

子供たちに食べさせるまでの間、少なくとも3回、細心の注意を払っているといいます。

まずは、原材料を仕入れる時です。

栄養士 南部実生さん
「原材料に何が入っているのか、いつも使っている物でも毎回確認」

調理する時も、間違った食材を使わないよう、複数の目で声を掛け合って確認しているといいます。

最後に、配膳する時も、子供たちにはどんなアレルギーがあるのかひと目でわかる名札を身につけてもらい、誰が担当しても誤って提供することがないようにしているといいます。

栄養士 南部実生さん
「ダブルチェック、トリプルチェックで、抜けのないようにやっている」

大人の複数の目で、確認することが大切です。

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