今も3万人超が避難…“指示”解除後の課題は 福島
東日本大震災の発生から11日で11年。福島・大熊町から中継です。
福島第一原発から4キロにある福島県大熊町のJR大野駅前に来ています。この辺りかつて商店などが多く立ち並んでいましたが事故後10年近くは手つかずのままでした。ただこの1年で解体工事が急ピッチで進み、更地が目立つようになっています。
この地域は、町の面積の6割を占める「帰還困難区域」のうち、復興をいち早く進める「特定復興再生拠点」として、この春にも避難指示が解除されます。
ふるさとに帰れる地域が広がることになりますが、福島の課題は山積しています。
福島県内は11年前の津波などで1614人が犠牲となり、196人の行方がわかっていません。原発事故で避難する人は県の内外で3万3360人に上ります。
福島第一原発では、政府が、トリチウムを含む「処理水」を来年春にも海へ放出する方針を示しましたが、漁業関係者の合意は得られていません。
その福島第一原発では、今年から溶け落ちた燃料の取り出しが始まります。一歩一歩着実に歩む福島からお伝えしました。