河井克行被告の秘書“投票の呼びかけだと”
去年の参議院議員選挙をめぐる買収事件で、公職選挙法違反の罪に問われている前法務大臣の河井克行被告と妻・案里被告の第8回公判が15日行われ、克行被告の女性秘書が公示前の支援の呼びかけについて、「最終的には投票や投票の呼びかけだと思いました」と証言しました。
15日の裁判では4人目となる証人尋問が行われ、克行被告の公設第二秘書の女性が出廷しました。
公設第二秘書は、公示前に行った外回りや集会で支援を呼びかけていたことについて、検察官から支援の趣旨について問われると、「最終的には投票や投票の呼びかけです」と証言。克行被告の後援会については「集票組織だと思っていました」と答えました。
また、秘書女性の証人尋問が始まる前には検察側が、証人尋問を行う上で、河井夫妻の面前で証言するのは証人にとって負担が大きいとして、河井夫妻の席を傍聴席寄りにずらすよう要求し、河井夫妻は一席分傍聴席寄りに移動。これに対し弁護側は、「取り調べ担当検事が直接尋問するのは証人の心理的影響においてもいかがなものか」「バランスがよくない法廷のあり方、過保護になっている。これまでの証人尋問で、証人が検察官に迎合的な態度を示す場面もある」と主張しました。
検察側と弁護側のこの押し問答を受けて、裁判長はいったん裁判を休廷。再開後、夫妻の席は傍聴席寄りにずらしたまま、裁判長は弁護側の主張には法的根拠がないとした上で、証人の公設第二秘書に対して「証人は記憶のままにお話しいただいて、それを証拠として利用させていただきます誰も怖がることはないです」と語りかけました。
【公判を追う】河井夫妻・選挙違反事件第8回公判(9月15日)