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仕入れや販売方法を工夫して“安くて新鮮” 厳しいコロナ禍を乗り切る

2022年3月14日 18:23
仕入れや販売方法を工夫して“安くて新鮮” 厳しいコロナ禍を乗り切る

コロナ禍で3度目の春を迎え、多くの企業にとって厳しい状況が続いています。そうした中、仕入れや販売方法を工夫することで、コロナ禍でも売り上げを伸ばす店があります。



氷の上にずらっと並んだ魚に、飛び交う威勢のいい声。平日の14日も客足が絶えない「角上魚類」。関東などに22店舗を展開する鮮魚チェーン店です。

角上魚類 川口店・島根範之店長
「前年を上回る売り上げを達成しています」

「角上魚類 川口店」の売り上げは右肩上がりで、コロナ前と比べても2割ほどアップしているといいます。

コロナ禍でも好調の理由はどこにあるのか。まずは、利用する客に聞き込みをしました。

お客さん
「安さと、あとおいしさですね」

お客さん
「すごく安いです。同じ値段出すなら、ここの方が新鮮でいいかなと」

“安くて新鮮”との声が多く聞かれました。

実は元々卸売り専門だった「角上魚類」。そのノウハウを活かし、新潟県の寺泊港などで揚がった魚を中心に直接買い付け、トラックで直送しています。

角上魚類 川口店・島根範之店長
「たまに生きているのもいますからね」

朝に水揚げされた魚介類がその日のうちに店頭に並ぶので、新鮮なまま低価格で提供できるといいます。

また、客にとって便利なサービスもあります。新鮮とはいえ、魚丸ごと1匹を家でさばくのは手間がかかりますが、「角上魚類」では、刺し身や煮付けなど、客の調理したい方法に合わせて無料でさばき、パックにつめてくれるんです。

店員
「どうされます?」

お客さん
「刺し身で、アラもほしい」

そして、もう1つ力を入れているのが、店内で魚を揚げて作った天丼など、テイクアウトしてすぐに食べられるお総菜です。

角上魚類 川口店・島根範之店長
「その日に入ってきた魚を使って、お弁当を作っておりますので」

“仕入れた魚は売り切る”をモットーに、無駄を減らし、売り上げを伸ばしています。



工夫を凝らした販売方法に取り組むところは他にもありました。

棚に次々と並べられる、色とりどりの野菜。ここはスーパーかと思いきや、コンビニの「ローソン」です。実は地元青果店とタッグを組み、野菜などをコンビニで販売しているんです。

ローソン流山向小金二丁目店オーナー・白石聡さん
「コロナ禍であまり遠くのスーパーに行くよりも、近くで買い物したいというお客様のニーズがありました」

元々、去年1月から福岡県北九州市の青果店が始めた取り組みで、コンビニ側は新鮮な野菜を置くことで客足を増やすことにつながり、青果店にとっては、コロナ禍で減った販路の拡大につながるといいます。

もちろん客にとっても便利になります。

お客さん
「手軽ってことと、短時間で帰れる。新鮮だし値段も安い」

現在、全国550の店舗で導入している青果店から仕入れた野菜の販売。今後さらに広がりをみせそうです。