都内の銭湯また値上げ 8月1日から550円に 創業75年・都内の銭湯は…
都内の銭湯が8月1日から、また値上げです。その背景にあるのが燃料費の高騰ですが、追い打ちをかける問題も…。今年で創業75年となる東京・墨田区の銭湯を取材しました。
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古くから愛されてきた銭湯が今、ピンチです。今年で創業75年となる東京・墨田区の銭湯・大黒湯。東京スカイツリーのすぐそばで入る天然温泉が自慢ですが…
大黒湯3代目店主 新保卓也さん
「店頭に張り紙をはらせていただきます」
東京都が3年連続で値上げしてきた入浴料が、さらに値上がりしたのです。
大黒湯3代目店主 新保卓也さん
「できるだけ安い料金で提供したいとは思っているんですけど、うちはうちでつらいところがある」
32年前、330円だった都内の銭湯の入浴料。じわじわと値上がりし続け、去年からは520円に。そして8月1日から550円となったのです。
大黒湯3代目店主 新保卓也さん
「お客様として30円の値上げは非常に大きいと思う。どうにか抑えていきたいなという気持ちはある」
苦渋の思いだという入浴料の値上げですが、東京都によると、その背景にあるのが燃料費の高騰です。
大黒湯3代目店主 新保卓也さん
「うちはやっぱり一番大きいのは、ガス料金」
この銭湯では、ガス代だけで毎月100万円ほどの出費が。数年前と比べて、倍近くに膨れ上がっているといいます。
そこへ追い打ちをかけるのが、後継ぎ問題です。都内の銭湯の数は2009年に840軒でしたが、2023年は444軒に。この14年で、都内の銭湯の半分が街から消えているのです。
大黒湯3代目店主 新保卓也さん
「我々の仲間も、どんどん辞めていく銭湯が多い。よりたくさんの方に(銭湯に)入ってもらって。 そうすればお風呂屋さんも元気になるし、お客さんも(負担が減って)喜んでもらえると思う」