“誰でも通園制度”詳細明らかに
親が働いているかどうかを問わず、時間単位で保育園などを利用できる「こども誰でも通園制度」の創設に向け、こども家庭庁は、来年度実施するモデル事業の実施要綱の案を示しました。
こども誰でも通園制度は、保護者の就労要件を問わずに、一人のこどもにつき、ひと月あたりの利用時間数に一定の上限を設けて、保育園などがこどもを預かるものです。保護者は、育児負担の軽減や保育士らと関わることで、孤立感・不安感を解消できるほか、こどもについては、専門性のある大人がいる場で同じ年頃のこどもと関わりながら、家庭では得られない体験を通した成長などにつなげるのが狙いです。
25日、こども家庭庁の検討会は、制度の本格実施を見据えて、来年度に実施するモデル事業のあり方について中間取りまとめを行い、事業の実施要綱の案を示しました。
要綱案には、来年度は、生後6か月から満3歳未満を対象とし、一人のこどもにつき月10時間を上限とすること、利用する保護者の負担は、こども一人につき1時間あたり300円程度を標準とすることなどが明記されました。国はこども一人につき1時間あたり850円を補助し、障害児を受け入れる場合は400円が加算される仕組みです。
こども家庭庁は、こうした条件をもとにモデル事業に参加する自治体を募集し、全国およそ150自治体での実施を目指しています。
こども誰でも通園制度の本格実施に向けて、政府は今月閣議決定した「こども未来戦略」に、2025年度に制度化し、2026年度から全国実施という計画を盛り込んでいて、さらに詳細を詰め、来年の通常国会に関連法案を提出する方針です。