“迷子”じゃなかった! クジラの“淀ちゃん”年齢・性別が判明 新しい事実も…
大阪湾の淀川河口付近で発見されたマッコウクジラの“淀(よど)ちゃん”について、新たに「性別」と「年齢」がわかりました。これを受け、大阪湾に迷い込んだ理由について、専門家は…。
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先月、大阪湾の淀川河口付近で発見されたマッコウクジラの“淀ちゃん”。多くの人に親しまれましたが、死んでしまい海へと帰されました。
国立科学博物館などの調査で23日、新たな事実がわかりました。「性別」と「年齢」です。
“淀ちゃん”は「オス」「46歳」。人間でいうと、どれぐらいの年齢になるのか専門家に聞いてみると――
大阪湾の海洋生物を研究する大阪市立自然史博物館 鍋島靖信外来研究員
「人間でいえば『中年のおじさん』っていうんですかね、40代から50代の。“淀さん”“淀おじさん”みたいなところだと思うんですけどね」
発見当初は、群れからはぐれ“迷子”になった子どものクジラとみられていましたが、実際には「完全に成熟したオス」だったといいます。
調査を行った専門家は、“淀ちゃん”が大人のクジラだったことから大阪湾に迷い込んだ理由として、「群れとはぐれた、エサを深追いしたなどは否定できる」と結論づけました。また、死んだ原因については、「寿命によるものではない」ということです。では、“淀ちゃん”はなぜ死んでしまったのでしょうか。
大阪湾の海洋生物を研究する大阪市立自然史博物館 鍋島靖信外来研究員
「病気が起こったか、船とか何かで身体にけがをしたとか。大阪湾の水温って10℃前後しかないんです。マッコウクジラが住んでいるのが20℃から25℃ぐらい。余計に体力の消耗をしなければいけないっていう状況で」
今後は、生息していた場所や環境汚染の影響について調査を進めるということです。