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電話続々…ワクチン“コールセンター”

2021年2月16日 9:26
電話続々…ワクチン“コールセンター”

14日に正式承認されたコロナワクチン。接種への動きが本格化し、関心が高まっています。国や自治体は15日、コールセンターを開設。医師らはチームを組み、接種の判断につながる正確な情報を届けようと、体験談などを発信するプロジェクトを始動させました。

◇◇◇

■「想像以上の関心」電話ひっきりなし

15日、市民向けの専用コールセンターの運用が始まった神奈川県海老名市役所を訪ねました。

「海老名市新型コロナウイルスワクチン接種専用ダイヤルでございます」
「そうです、65歳以上の方が先に…」

午前9時の稼働から、電話がひっきりなしに鳴っていました。

手元に置かれた資料には、「接種はいつから開始しますか」「接種券が届くのはいつですか」といった想定問答の部分に、マーカーが引かれていました。職員もまだ手探りです。

海老名市保健福祉部健康推進課
「ここまですぐ電話が鳴るとは思っていなかったですね。私たちが思っている以上に(ワクチンに)関心があるようです」

厚生労働省も15日朝9時に、コールセンター(0120-761770)を開設。ワクチンの効果や副反応があるかなどの、国民の疑問や相談に対応します。(土日祝含む午前9時~午後9時)

14日、ファイザーのワクチンが正式に承認され、接種への動きが本格化しています。
菅首相は15日、衆院予算委員会で「17日には医療関係者への接種を開始したい」と表明しました。

■医師が発信 専門家「詳しい開示を」

こうした中、医師や研究者らが情報発信する「こびナビ」プロジェクトが始まりました。15日の会見で代表の吉村健佑・千葉大学病院特任教授は「あなたが正確な情報にたどり着けるようにナビゲートします」とアピールしました。

ホームページには、すでに海外でワクチンを接種した医師の体験談などが載っています。
アメリカで接種した安川康介医師(38)は、「1回目、2回目とも接種部位の痛みが2日程度続きましたが、その後良くなりました。2回目接種翌日に、倦怠感がありました」と紹介しています。

接種するかは個人の判断ですが、代表の吉村医師は「1人でも多く、極端に言えば1分でも早く、正確な情報を届けて、判断につなげていきたい」と力を込めました。

ワクチンに詳しい、医薬基盤・健康・栄養研究所の保富康宏センター長は「情報をきちんと開示してもらうという形(が大切です)。『ここでアレルギーが出ました』『(それは)何歳くらいの人が多いです』というような、つぶさな情報が必要になってくると思います」と話しています。

■妊婦は…努力義務「適用外」

15日、厚労省のワクチンに関する専門家会議は、法律でワクチンの対象を16歳以上とすることを決定しました。妊婦については「ファイザーのワクチンは対象に含まれているものの、胎児への影響は必ずしも明らかになっていない」などとして、接種の努力義務を適用しないことが決まりました。

■感染1000人未満…変異ウイルスは

一方、埼玉県は15日夜の会見で、新たに9人からイギリスで見つかった変異ウイルスを確認したと発表しました。このうち10歳未満から30代の男女7人は、今月5日にクラスターが公表された、児童施設に通う子どもの家族だったといいます。

厚労省によると、さらに福島県で3人、滋賀県で1人から変異ウイルスが検出され、15日だけで合わせて13人から確認されました。

東京の新たな感染者は266人と、9日連続で500人以下になりました。重症者は97人で、100人を切るのは約一か月半ぶりです。

全国の感染者は約3か月ぶりに1000人を切り、965人(午後10時半現在)でした。亡くなったのは73人と発表され、累計の死者数は7000人を超えて7056人(同)となっています。

(2月15日『news zero』より)

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