ペットブームで小鳥も人気 鳴き声で困惑も
家にいる時間が長くなり、イヌやネコだけではなく小鳥を飼い始めたという人も増えています。しかし、思うように世話が出来ないという相談や、飼育放棄する事例も相次いでいるということです。
憩いの公園で聞こえるという大きな鳴き声。
「フンは大きいんですよね。落ちてきます」「何回落とされた?この辺に」
毎日、地面には大量のフン。その正体は、鮮やかな緑色の羽を持つ外来種のインコ。その名も「ワカケホンセイインコ」です。大群で押し寄せることも。
50年ほど前、ペット用に輸入されたものが大量に逃げだして野生化、繁殖したとみられていて、近年、数々の「迷惑行為」が目撃されています。
耳障りな鳴き声が騒音問題を招いたり、作物を食い荒らしたりする被害も。関東広域で生息し、中には1000羽以上の群れも報告されています。
「このくらい!25センチぐらいありそう。貫禄!鳥としては貫禄があるわよね」
こうした外来生物の野生化について、今、警鐘を鳴らすのは、鳥類の保護を行っているNPO団体。コロナ禍で「鳥の飼育をやめたいという相談」が相次いでいるというのです。
NPO法人TSUBASA 飼育スタッフ・柴山玲さん「最近は飼い始めて1か月以内に電話が来ることが多い。衝動買いって人が中にはいらっしゃる」
在宅が増えた影響で、知識もなく鳥を飼ってしまった人々からの相談です。特に多いのは鳴き声の問題です。コロナ禍の1年で、保護した鳥の数は40羽に及ぶということです。
柴山玲さん「外に逃がす方も少なからずいる。(その前に)ここに電話してほしい」
ペットショップにも、鳥を飼いたいという新規客が増えたといいます。
小鳥を購入した客「コロナの影響で表に出られないので、小鳥がいいと思って買いに来た」
人気の一因となっているのは手頃な価格ですが、店主が心がけているのは、客に「飼育の難しさを伝えること」だといいます。
猶井小鳥店アクアリウムショップナオイ・池田美奈子さん「(小鳥は)寒さに弱い。(飼い主が)部屋から出ていくと鳴く子もいる。世話することが楽しめる方だけに(小鳥を)飼ってほしい」
また、飼育する期間も重要なポイントです。
池田美奈子さん「小さいフィンチ(鳥)で(寿命が)5~7年ぐらい。オカメインコだと15年くらい」
店主からのアドバイスを一通り聞いたお客さんは。
小鳥を購入した客「大事に育てて、こっちが先か小鳥が先か。寿命ぐらいは全うさせてあげたいな」
生活にいやしを与えてくれるペットですが、その飼育には相応の責任が求められます。