前倒し、高齢者以外にも…ワクチン「加速」
新型コロナウイルスワクチンの接種をめぐり、各所で準備が加速しています。東京の大規模接種センターは予定を早め、都外の高齢者へも対象を拡大。都内では、高齢者以外の予約を6月にも受け付ける区も。横浜では常温のワクチンを接種するミスがありました。
■接種の様子 「動画」で海外の妻へ
東京・大手町にある大規模接種センターに、スマホを構えながら熱く男性(74)の姿がありました。「ビデオで、私の嫁さんがタイ人なんで、嫁さんに見せてあげる」と言います。
男性の妻は今、タイで生活しています。男性はコロナの影響で1年以上も会えていないため、動画でワクチン接種を報告するといいます。
男性は「ワクチン打てば100%平気、ではないかもしれないけど、多少は安心ですね。(妻に)会いたいねえ」と話しました。
一方、東京の大規模接種センターの予約は、予定を前倒しすることで、28日から新たに埼玉・千葉・神奈川在住の高齢者らにも対象を拡大します。防衛省によりますと、5月31日~6月6日分の予約では、残っていた約1万4500件の枠が50分で埋まったということです。
■来月から「高齢者以外」予約開始も
高齢者以外へのワクチン接種も加速させる動きがあります。
東京・中野区では、16~64歳の基礎疾患がない人らについて、6月28日から予約を開始します。枠が取れれば、即日接種も可能といいます。30代の区民は、「中野区に対して、好感が持てました」と笑顔を見せました。
墨田区では、16~64歳を対象に、6月1日にワクチン接種券を発送します。早い人は6月中に予約や接種が始まり、30代以下(16~39歳)も7月20日から打てる予定です。
■常温で…119人が接種 抗体検査へ
一方でトラブルも起きています。
横浜市は28日の会見で、「常温となった状態のワクチンを接種していたことが判明しました」と明らかにしました。
市内の集団接種会場で、ワクチンを保管する冷蔵庫のプラグと延長コードが抜け、電源が切れたため、高齢者119人に誤って打ったといいます。
常温の場合、十分な抗体が作られない可能性があり、市は対象者全員について抗体検査を行い、必要に応じて再度接種するということです。。
(5月28日『news zero』より)