不妊治療 初の医療従事者向けガイドライン
不妊治療のための検査や標準的な治療方法などをまとめた医療従事者向けのガイドラインが初めて作成され、日本生殖医学会が23日に公表しました。
日本生殖医学会が23日に公表したガイドラインは、生殖医療に関わる医療従事者向けのもので、体外受精や胚移植などの標準的な治療方法を示していて、治療の質や金額などからA、B、Cで推奨レベルを分けて解説しています。
厚労省が行った全国のクリニックなどへの実態調査や、エビデンスに基づいて評価をしたということで、今後も、有効性が示された治療方法などをガイドラインに加えて改定していくということです。
政府は、来年度から不妊治療の保険適用を目指していますが、学会は、「質の担保された治療が提供され、患者の費用負担が軽減されることを期待する」としました。
ただ一方で、自費診療で高度な技術が発展してきた生殖医療の歴史を踏まえ、保険適用されない治療や薬剤の影響で患者の費用負担が高額になる恐れや、かえって治療の質の低下を招く恐れがあるとして、患者を第一に考えた適切な制度の設計を求めました。