レジャー中の事故に注意 車内の“熱中症”にも警戒を…ゴールデンウイーク中は例年以上の「暑さ」予想
ゴールデンウイークで海や山などへ出掛ける人が増える中、レジャー中の事故への警戒が呼びかけられています。神奈川県では去年、「SUP(=スタンドアップパドルボード)」中の水難者数が前年の3倍と過去最高になりました。さらに、ゴールデンウイーク中は例年以上の暑さが予想されるため、車内での熱中症にも注意が必要です。JAF(=日本自動車連盟)が行ったある実験では、車内の温度が1時間で43.5℃まで上昇する結果も出ていました。
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神奈川・葉山町の海岸では、富士山を背に青い海が広がっています。今すぐ飛び込みたくなりますが…砂浜で4人組が指示に従って、しっかりと準備体操をしていました。ボードの上に立ってパドルをこいで進む「SUP」の講習を受けていました。
SUP初心者
「私、マリン系のアクティビティーも初めてで、きちんと教わって、疲れにくいこぎ方とかを教われたらなと」
SUPは年々、人気が高まっているといい、水温も上がるこの時期、初心者でも挑戦する人が多いそうです。しかし、水難事故も増えているといいます。
パドル葉山 安桂二郎代表
「今日みたいに沖に向かって風が吹いているとき、特に事故が多いんですけど、やられたことない方ってそういうのがわからないんで、沖に流されて帰れなかったのは去年の夏でも何件かありました」
神奈川県警によると、神奈川県では去年、SUP中の水難者数が前年の3倍となる、過去最高の21人になりました。そのうち2人が死亡する事故につながっていることから、警察と地元のSUPスクールが連携し、海のレジャーが本格化するゴールデンウイークのこの時期から、警戒を呼びかけているのです。
パドル葉山 安桂二郎代表
「(初心者は)できれば安全意識の高いスクールに入っていただいて、危険があるというのは基本の上で楽しんで遊んでいただきたい」
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レジャー中の事故は、楽しい連休を台無しにしてしまいます。ゴールデンウイーク後半は例年以上の暑さが予想されるため、要注意なのが「車内での熱中症」です。
JAF東京支部・交通安全インストラクター 由水雅也さん
「密閉された車内ですと、熱中症に陥るリスクがある」
JAFが外気温、約23~24℃の過ごしやすい日中に行った実験では、軽ワゴンと大型SUV(スポーツタイプ多目的自動車)の車内温度は最初、いずれも25℃ですが、10分たつと32℃以上になりました。
【実験結果】
◇軽ワゴン 最初の車内温度:25.1℃ 10分後:32.0℃
◇大型SUV 最初の車内温度:25.0℃ 10分後:33.6℃
1時間後、窓が大きく日光が入りやすい大型SUVの方は43.5℃まで上昇しました。(軽ワゴンも37.5℃まで上昇)
思いがけないほどの高温になるからこそ、まだ暑さに体が慣れきっていないこの時期、停車中に子どもが誤ってエンジンを止めてしまうなど、なんらかの理由でエアコンが切れると命に関わる恐れもあるといいます。
JAF東京支部・交通安全インストラクター 由水雅也さん
「エアコンかけているから、お子さん残してちょっと車から離れようか…と言う方もいる。実は、それが危ない」
「たとえ『5分だから』『10分だから』といって、お子さんを(車に)残してしまうのは絶対にやめていただきたい」
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レジャーシーズンは一日中外出して、夜道を歩く機会も増えます。交通事故の防止などに役立ちそうなのが、ロゴや模様の部分に光に反射する素材が使われたグッズです。
ワークマン広報部 鈴木悠耶さん
「(この服は)シルバーに見える部分が反射テープになっていて、夜道など光が当たると反射する」
もともと作業着専門店のワークマンが、夜間工事の安全ベストから発想を得て販売しています。店頭で、こうした素材が使われた服を手に取っていたお客さんもいました。
お客さん
「ファッションとして安心安全を確保できるのは、いいことかなと思いました」
ゴールデンウイーク中にバーベキューの予定があるという人は「バーベキュー暗くなってくるとね、周りも暗いし危なくなってくるから見つけやすくていいかもしれない」と話していました。
3日から5連休という人も多いゴールデンウイーク。レジャーの際には、改めて注意が必要です。