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飲食店の人数制限撤廃へ 忘年会はどうなる

2021年11月19日 20:22
飲食店の人数制限撤廃へ 忘年会はどうなる

新型コロナウイルスの感染状況もだいぶ落ち着いてきましたが、GoToトラベルの再開に向けた見直し案の内容が明らかになりました。そして、年末に向けて忘年会の復活をめぐっても、人それぞれ色々な思いが交錯しているようです。

■GoToトラベルの見直し案が明らかに

政府は19日、55兆円を超える過去最大規模の経済対策を決定します。この中の1つ、GoToトラベルも見直されることが分かりました。

現在の制度では、宿泊旅行の場合、代金の割引上限は1万4000円ですが、それが見直し案では、交通費込みの宿泊旅行は1万円、宿泊のみの場合は7000円にそれぞれ引き下げられます。

これまでの制度だと、割引額が大きくなる高級ホテルや旅館などに利用者が集中してしまうことが問題視されていました。それを是正するため、割引額の上限を引き下げたということです。

また、旅先での飲食や土産物の購入などに使う地域共通クーポンは、現在は上限6000円ですが、定額制とします。平日は3000円、休日は1000円です。これも前回、利用が休日に集中したための措置です。

気になる再開時期は来年2月頃を目指していて、年明け以降に感染状況を見ながら国交大臣が決定するということです。

もう1つ、19日は政府の「ワクチン・検査パッケージ」を使った行動制限の緩和策が専門家らから了承されました。正式決定すれば今後、再び緊急事態宣言が出されたとしても「ワクチン・検査パッケージ」を利用すれば、都道府県の認証を受けた飲食店では、人数制限などが撤廃されることになります。

例えば、飲食店では今も5人以上での会食を避けるよう求められていますが、その人数制限がなくなるということです。正式決定後に都道府県の判断で、できるだけ早い時期の適用を目指すということで、忘年会のシーズンに間に合うかもしれません。

■忘年会…今年はどうする?

忘年会といえば、今年は皆さんどうするか街の人に聞きました。

――今年の“忘年会”どうする?

忘年会しない会社員(30代)
「ない、ないです。めっちゃ喜んでます。なんかめんどくさくないですか。人数の多い飲み会だと気を使わないといけないのがしんどい」

忘年会をしない会社員(30代)
「元々そんなに好きじゃなかったので、逆にコロナで行かなくてラッキーぐらいに思ってました」

忘年会をしない会社員(40代)
「4人以下ならいいけど、ただあまり奨励はしてないので、会社として。去年くらいから付き合い方がかわってきたので、コロナがなくなっても行かない人は『行かない』ってはっきり言う世代が多くなってきているので、流れ的にはなくなっていくのではないかな」

忘年会をしない会社員(50代)
「(忘年会は)もうぶっちゃけいいかなという気はします」

19日に聞いた人は、皆さん「忘年会はやらない」と答えました。

全国規模の調査ではどうでしょうか。

法人や企業向けのデリバリーサービスの会社・日本フードデリバリーが行った調査によると、コロナの感染拡大から初めての年末となった去年の忘年会の参加率は、「参加した人」が1割、「参加しなかった人」が1割、8割が「開催されなかった」ということです。

では、今年はどうかというと、対面での忘年会に「参加したい」がおよそ4割(43.5%)、「未定」が4割(40.3%)、「参加したくない」が16.2%でした。

参加したい理由は、「職場、身近な人と1年の労をねぎらいたいから」、「楽しいから」、「チーム、職場の結束が深まると思うから」などの答えが多かった一方、参加したくない理由は、「感染が不安だから」が大多数でしたが、注目は「気疲れして楽しめないから」と「終業後に職場の催し物に時間を割きたくないから」などがありました。

コロナとは関係なく、忘年会そのものを敬遠している人もいるというのが読み取れます。


■気が進まない飲み会…どう断る?

気が進まない飲み会に誘われたとしたらどうやって断りますか。街の人にどうやって断っているか聞いてみました。

――どういう言い方で断っている?

忘年会をしないフリーランス(40代)
「コロナ以外でお断りだと、『ちょっと予定がはっきりしない』とか、大人数の場合は『まだ気持ち的に』と正直に言ったりとか(している)」

忘年会をしない会社員(20代)
「家族が一緒に住んでるので、(新型コロナを)『うつしちゃいけないな』っていうのを使って断ったりしています。言い方悪いですけど、いい口実というか」

ただ、話を聞いた人の中には「飲み会でコミュニケーションを取った方が、日々どんなことを考えているか確認できる」とか「他の部署の人とコミュニケーションを取りたかったのに、できなくてさみしい」という声もありました。

コロナが落ち着いて元の生活に戻るというだけではなく、この1年半で気づいた新しいライフスタイルや価値観も柔軟に取り入れて、みんなが生きやすい社会を目指すきっかけになればいいと思います。

(11月19日午後4時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)