ホテルも軽石影響 食事提供できない可能性
東京・小笠原諸島の海底火山の噴火による軽石とみられる漂流物が、伊豆諸島で相次いで確認されています。漁業ばかりでなく、観光業にも影響が広がり、ホテルでは、今後、食事を提供できない可能性もでてくるということです。
◇
記者
「オイルフェンスがはられた影響で、港には漁に出られない船がたくさん停泊しています」
“軽石問題”の影響が広がっています。都市部から南におよそ180キロの場所に位置する三宅島の港には、行き場を失った多くの船がありました。
漁師
「みんな漁に出られないというのもありますし」
三宅島では20日、5つの港で軽石が入り込むのを防ぐためのオイルフェンスを設置しました。今はキンメダイがよくとれる時期だといいますが、海に出られない日々となっています。
漁師
「先が見えないので被害も心配ですけど、一刻も早く落ち着いてくれることを願うばかりです」
◇
海底火山の噴火から3か月、東京の伊豆諸島にまで影響が広がり続けています。商店では、地元でとれる海の幸が入ってこない状況になっています。
ヤマシタ 山下広範社長
「この次入荷するのが、いつになるかわかんないです」
利用客
「ちょっと困っちゃうよね、毎日食べてるから」
◇
ホテルでも食材の在庫に不安を抱えていて――
ホテル海楽 関健太郎支配人
「これはお米ですね。2週間くらいは持つかなと思いますけどね」
定期便が運航しない状態となると、レストランなどで使う食材が届かなくなる恐れがあるといいます。
ホテル海楽 関健太郎支配人
「お客様にお食事の提供をお断りしなくてはいけない事態になるかもしれません。最悪の場合」
◇
三宅島の北西に位置する神津島では、21日夕方、軽石とみられる漂流物が一面に広がっていました。漁の最中にエンジンのフィルターに軽石が詰まる被害も出ています。
大きな影響を受ける可能性があることから、22日朝、漁港の入り口に新たに2つのフェンスが設置されました。
相次いでみつかる軽石とみられる漂流物に、伊豆諸島での警戒が続いています。