受験日と生理…痛みやトイレの不安も
生理周期など女性の健康情報を提供するサービス「ルナルナ」を運営する会社が今月3日から7日、行ったのは、受験と生理についてのアンケートです。
受験の経験者ら10代以上の女性3155人を対象に行われました。アンケートの結果、「受験日と生理日が重なったことがある、または重なりそうになったことがある」と回答したのは、42.8パーセントでした。このうち、85.1パーセントが「受験日と生理日が重なることで不安はあった」と回答しました。
不安の理由について最も多かったのは、「生理痛や体調不良への不安」、次いで「トイレやその頻度への不安」「試験中に経血が漏れないかの不安」でした。
自由回答では、「慣れない路線や駅、建物を利用するためトイレの場所がわからない。緊急時に助けを求める相手がいない」などがありました。
受験と生理が重なった(重なりそうになった)人に、受験日の生理への対策をしたか聞くと、73.1パーセントが「対策をした」と回答しました。
どんな対策を取ったかについては、「夜用など、長時間使用できる生理用ナプキンをしていった」が最も多く、次いで「生理用品を多めに持参した」「お腹などが冷えないようカイロを持っていった」でした。一方、対策を取らなかった人の理由で最も多かったのは、「我慢するしかないと思ったから」でした。
「受験と生理に関することで、どのような配慮があるといいと思うか」という質問に対して寄せられた自由回答では、「受験会場のトイレにナプキンがあったらいいと思う」「具合が悪くなった場合に伝えやすい環境・トイレ休憩時間に余裕があること」「試験会場が暖かい空間であることや制服でない服装でも受験できること。真冬の生理中にスカートは身体が冷えるし制服を汚したくないため」などの意見がありました。
また、調査を行った会社は、「中学受験などでは初潮を迎えたばかりで生理への不安が大きい受験生も多いことが予想されるため、学校や塾などで生理対策について事前の情報提供などがあると心強いサポートになるだろう」としています。
こうした調査結果を受けて、東京大学大学院医学系研究科産婦人科学講座・甲賀かをり准教授は、「受験という人生の大事な場面においても生理を我慢するしかない問題と考えている女性が少なくないことにショックを受けました」「受験の時に慌てないためにも、普段から自分のカラダをきちんと把握・管理できるよう、普段からかかりつけの婦人科を作って何でも相談してください」と話しています。