性同一性障害の経済産業省の職員が職場の女性用トイレの使用を制限されたとして処遇の改善などを求めた裁判で、最高裁は11日、制限を認めた国の判断は違法だとして、職員の逆転勝訴とする判決を言い渡しました。

この裁判は、性同一性障害と診断され、社会で女性として生活する経産省の職員が、職場の女性用トイレの使用を制限されたとして、国に処遇の改善などを求めているものです。

最高裁は11日の判決で、使用制限を認めた国の判断について、「他の職員に対する配慮を過度に重視し、職員の不利益を不当に軽視するもの」で違法だとし、職員の逆転勝訴とする判決を言い渡しました。

経産省職員
「トイレに限った話じゃなくて、他の職員と差別がないようにしてもらいたいというのが私の要望」

判決を受け、経産省は「今後の対応については、最高裁判決を精査した上で、関係省庁と協議の上、対応していく」とコメントしています。

最高裁が、性的マイノリティーの人の職場環境について判断を示すのは初めてです。