「またいろんな制限が…」感染“急拡大”で飲食・観光は すでに影響が出ている店も
新型コロナウイルスの感染者数が急増しています。6日は全国で4万5821人の感染を確認し、5月18日以来の4万人超えとなりました。こうした中、飲食店、観光地をめぐる状況と、実際に携わる人々の声を取材しました。
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6日午後8時半すぎ、何の自粛制限もない平日夜の東京・新橋では、テラス席で食事を楽しんでいる人も多く、コロナ前の日常に戻りつつあるようなにぎわいが見られました。ただ、街の人に「6日、東京の新型コロナウイルスの感染者数が8000人を超えた」と伝えると――
大学生(20代)
「すごっ! 急に増えたなー」
6日の東京の新たな感染者数は8341人と、約3か月ぶりに8000人を上回りました。前週同曜日の先月29日と比べると、倍以上となる4500人以上の増加で、1週間前の人数を上回るのは19日連続です。新型コロナの感染者数が2日連続で倍増していることへの受け止めを街で聞くと、その反応はさまざまでした。
浅草では──
「はぁあ…!!」
「え~~~~!」
新橋では──
夫
「これ以上、何をすればいいのか、逆によくわからない…」
妻
「それはある」
驚く人もいれば――
会社員(53)
「あまり気にする数字じゃないかなと思ってますけど」
――2年前、1年前に「感染者8000人」と聞いていたら
会社員(53)
「たぶん外、出ないですね」
――今回だと?
会社員(53)
「全然」
会社員(46)
「まあ…慣れがあって」
マスク会食をしている人の姿も、ほとんどありませんでした。
新橋にある居酒屋では――
客
「今週中には、1万(人)いくんじゃないかなと思ってます。マスクしながら飲むのが大事かなと思ってます」
客はマスク会食を徹底し、店主は壁に貼ったカレンダーとにらめっこしていました。店主は自粛要請の度、カレンダーに書き込んできました。
居酒屋店主
「5月、6月…おかげさんでカレンダーにチェックすることもなくて」
店主が昨年末のカレンダーを指さしました。そこには、ペンで多くの日に書き込みがありました。
居酒屋店主
「人数制限とかね、時間制限…9時まで営業とか…いろいろありましたね」
やっと、カレンダーが真っ白な月が続いたところでの「8000人超え」に――
居酒屋店主
「おそろしい数字だね。また、いろんな制限がされるんじゃないかなと心配になってきますね。なかなか、うまくいかないですね、世の中は」
有楽町にあるビアレストランでは、既に影響が出ていました。
ビアレストラン代表
「この(今月)5日の日は3件がキャンセル…」
先週から客数が1割ほど減少しています。もう1つの悩みの種は、暑さです。
ビアレストラン代表
「暑い日も寒い日も、常に開け放しで営業しております」
この店は、開店と同時にドアを開放しています。開放前、約25℃だった室温は、客の賑(にぎ)わいと同時に30分ほどで29℃に到達しました。この温度の中、食事を楽しんでいた客からは――
会社員(20代)
「感染対策がしっかりした上で、自己管理として熱中症にならないようにどうするかというのを考える方かなと思います」
「私も、コロナ対策の方が優先じゃないかなと」
ビアレストラン代表
「店内も危険な暑さになって、(扉を)閉めなければ一切、エアコンは効かなくなってしまうので。閉めたら閉めたで今度は換気が悪くて、感染対策にならないと考えたときに、『じゃあ、どうすれば我々はいいのかな』と専門家の方にアドバイスを聞きたいくらいで」
暑さ対策とコロナ対策、夏にはどちらも求められます。
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小池都知事が6日、呼びかけたのは――
東京都 小池知事
「(ワクチン)まだ3回目打っておられない方は、2回分のワクチンはもう減退をしているということ、ぜひお打ちいただきたい」
――8000人という数をどう受け止めれば?
東京都 小池知事
「…」
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夏休みを間近に控えた、この感染の急拡大。観光地・浅草は6日、人の姿はまばらで、すでにコロナの影響を実感している店もありました。
雷おこし店
「7月入ってから、だいぶまたコロナの頃を思い出すくらい(観光客の)人数が減ってきたような感じがします」
――減っているものなのですね。
雷おこし店
「全然、違いますね」
着物で観光を楽しむ埼玉からきた高校生は、11月に修学旅行の予定があるといいますが――
埼玉からきた高校生(16)
「もともと海外だったのが、(すでに)九州に変更になったので、なくなるとやっぱり、青春の1ページがなくなる感じで、悲しい」
「1万人超えたら、東京に行くの控えようかなと」
銀座にあるホテルは、予約数にあまり変化はないものの、感染が増加に転じ始めた3週間前と比べると、先週のキャンセル数は40件ほど増えていました。
ホテルのマネジャーはパソコンを指さし、「こちらが先週1週間でのキャンセルの数です」と話しました。そこには「全207件」との表示がありました。
――キャンセルは徐々に増えている?
ホテルのマネジャー
「これから先、徐々に徐々に、この数が増えていくんじゃないかというのが、一番不安な点ですね」
「本来だと夏休みに入って、 旅行を楽しむ人が増えてくる時期ではあったので、旅行の需要がなくなってしまうんじゃないかというのが気になります」
観光業界が“望み”をかけているのが、国の新たな旅行支援策です。国は「感染状況が改善すれば、今月前半に実施する」としていましたが、木原官房副長官は6日、「総合的に見極めた上で、7月前半中に適切に判断していきたい」と述べました。
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感染者数は全国でも急増しています。6日は4万5821人の感染を確認し、5月18日以来の4万人超えとなりました。特に、「“第7波”にある」という危機感を示しているのが、島根県です。
島根県 松江市長
「今まで経験したことのない、非常に大きな感染の波が来ていると」
感染者数は先月13日の6人から一転、5日は755人と過去最多を更新しました。
島根県知事は、飲食店の利用人数や時間など再びの制限を要請しました。何度も繰り返される“要請”に、出雲市内にある日本料理店の店主は「『またか』となって、ちょっと納得がいかない面もあります」と不満を漏らしていました。
(7月6日放送『news zero』より)