殺意を否定 「申し訳ないことをしたと思っている」 被告人質問
今年3月、横手市の自宅で同居する兄を包丁で刺して殺害したとして殺人の罪に問われている男の裁判は被告人質問が行われ、男は「兄にはいなくなってほしいと思っていた」と答えましたが殺意は否定し「申し訳ないことをしたと思っている」と述べました。
起訴されているのは横手市追廻の無職、月澤敦被告42歳です。起訴状などによりますと月澤被告は今年3月7日未明、自宅で同居する44歳の兄の腹を包丁で刺し殺害したとして殺人の罪に問われています。
4日の被告人質問で月澤被告は「兄は『態度が気に食わない』などと言って家族に暴力を振るっていた」「日ごろから兄にはいなくなってほしいと思っていた」と述べました。事件の状況については「帰宅した兄が母の顔をわしづかみにして怒鳴りつけていたのを見て止めようとした」「兄が問答無用で襲いかかってきたので無我夢中で手前にあった包丁をつかんで前に突き出した」と答え、殺意を否定しました。
一方で「申し訳ないことをしたと思っている」「何回謝っても足りない」と反省の言葉も述べました。裁判は5日に検察と弁護側が改めて主張を述べ、結審します。