ノロウイルスの集団食中毒 名古屋のかに料理店で37人 感染が広がりやすい時期に注意するべきこと
名古屋市中村区にある「札幌かに本家名古屋駅前店」で、ノロウイルスが原因の集団食中毒が発生し、11日、保健所はこの店を営業禁止処分にしました。
名古屋市によりますと、7日にこの店でかにの懐石料理などを食べた37人が食中毒の症状を訴え、このうち1人が入院しました。
検査した患者6人全員と店の調理担当者の1人からノロウイルスが検出されています。
ノロウイルスをめぐっては、先月、岐阜県の仕出し業者が提供した弁当を食べた人が食中毒の症状を訴え、これまでに411人からノロウイルスが確認されています。
このうち、40代の男性が死亡していたこともわかっています。
各地で猛威をふるうノロウイルス。感染が広がりやすい時期に、私たちが注意するべきことは…。
ノロウイルスなどが引き起こすのが感染性胃腸炎。注意点を感染症に詳しい愛知県立大学の清水宣明教授に聞きました。
まず家族が嘔吐(おうと)してしまった時の処理の仕方ですが、すぐに拭き取るのではなくウイルスを殺すことが大事。バスタオルや新聞紙などで覆い、上からアルコールではなく、薄めた塩素系漂白剤を注いで、15~30分待ち拭き取るといいそうです。この作業を行う際はマスクや手袋の着用を忘れないでください。
次に、感染した時に飲んではいけない薬があります。
それは下痢止めです。体内のウイルスを排出するのを抑えてしまうことになるためということです。
そして、今のような流行期に気をつけたい場所が、不特定多数が出入りするショッピングモールなどのトイレです。
定期的に清掃がされていますが、感染源になりやすいので、トイレを利用したあとはせっけんを使って、とにかく手をよく洗うことが大事だということです。
名古屋市内では、今の時期よりもここ5年間で4月が最も感染者が多いということで、この先も注意が必要です。