社会福祉法人の理事選任をめぐり、当時の理事長らに現金約3500万円を渡したなどとして逮捕された男に、津地裁は執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。

起訴状などによりますと、社会福祉法違反と業務上横領の罪に問われているのは、和歌山県の不動産管理業・金田充史被告(53)です。

金田被告は2022年2月、仲間と共謀し、三重県鈴鹿市の社会福祉法人かがやき福祉会の理事選任に便宜を図ってもらう見返りに、現金約3500万円を当時の理事長らに渡したとして社会福祉法違反の罪に問われているほか、社会福祉法人名義の口座から現金500万円を横領したとして起訴されています。

30日の裁判で津地裁は金田被告に対し、社会福祉法人に対する社会の信頼を大きく侵害し、犯行の主導的役割を果たした被告の刑事責任は重いとした一方で、業務上横領については被害弁償しているなどとして、懲役10か月、執行猶予3年の判決を言い渡しました。