「実質賃金」17か月連続でマイナス 8月も前年同月を下回る
働く人、一人あたりの賃金に、物価の動きを反映させた「実質賃金」は、8月も、前の年の同じ月を下回り17か月連続でマイナスとなりました。
厚生労働省が発表した毎月勤労統計の速報値によりますと、基本給や残業代などをあわせた一人あたりの8月の給与は平均で28万2700円で前年の同じ月と比べて1.1パーセント増え20か月連続の増加となりました。
一方、物価の変動を反映させた実質賃金は、物価の上昇率が高く賃金の上昇が追いついていないことから前年の同じ月と比べて2.5パーセント減少しました。17か月連続で前の年を下回っています。
厚労省は「物価の上昇率が高い水準を維持していて賃金の上昇率がそれを上回らない状況が続いている。引き続き状況を注視していく」としています。