海底地震計のメンテナンス 緊急地震速報 最大15秒遅れも
房総沖から北海道沖の海底に設置されている海底地震計などで来月4日から5日にかけてメンテナンスが実施される影響で、緊急地震速報の発表が最大で15秒程度遅れる可能性があるということです。
千葉県房総沖から北海道沖にかけての海底には、防災科学技術研究所が地震や津波の観測を目的として「日本海溝海底地震津波観測網(S-net) 」というリアルタイム観測システムを設置しています。
気象庁は、このシステムから得られるデータを緊急地震速報や津波情報の発表に活用していますが、このうち、茨城・福島沖と房総沖にある観測点で、それぞれ来月4日と5日にメンテナンス作業が行われるということです。
このため、仮にこの周辺を震源とする地震が発生した場合、緊急地震速報の発表が普段と比べて最大で15秒程度遅れる可能性があります。
一方、津波警報や地震情報の発表には、ほかの観測点のデータを使うため、影響はないということです。
防災科学技術研究所によりますと、この観測システムは海底地震計と水圧計が一体となった装置を全長およそ5500キロメートルの海底ケーブルで接続したもので、海溝型の地震や津波を直接検知できるよう、24時間、観測データを取得しています。