京アニ放火殺人事件の遺族“継続的な支援”を訴え
京都アニメーション放火殺人事件の遺族が、大阪府警で講演を行い、事件の裁判に参加して感じた被害者支援の必要性を語りました。
9日、大阪府警察本部では、犯罪被害者への支援を推進するため、警察官や関係者を対象に会議が開かれ、京都アニメーション放火殺人事件で犠牲となった渡邊美希子さんの母・達子さんと、兄・勇さんが講演を行いました。
事件を巡っては、先月、京都地裁が青葉真司被告に死刑判決を言い渡していて、およそ5か月にわたる裁判に、2人は被害者参加制度を利用して出席していました。
渡邊美希子さんの母・達子さん「やはり裁判はきつかったです。自分の命よりも大事だと思いながら育てた子なので」
渡邊美希子さんの兄・勇さん「消耗が激しくて、(裁判の)当日、帰ったらみんなもうパタンと。それぐらい心に与える影響は体にもどんどん出てくるものなんだなと。支援室の方に来ていただいて、話ができる、吐露できるところを作っていただいた。孤独にさせない環境づくりがないと苦しむ方は救えない」
自身の経験から、それぞれの遺族に応じた継続的な支援が必要だと訴えました。
一方、死刑判決を受けた青葉被告本人が、今月7日付で控訴したことがわかりました。すでに弁護人が控訴していましたが、青葉被告本人も判決に不服の意思を示したことになります。