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早期再稼働の見通し立たず…柏崎刈羽原発の検査を継続へ 原子力規制委

2023年5月17日 11:28
早期再稼働の見通し立たず…柏崎刈羽原発の検査を継続へ 原子力規制委

テロ対策上の問題が相次ぎ事実上運転を禁止する行政処分が出されている柏崎刈羽原発について原子力規制委員会は未だ改善されていない問題が残るとして検査をさらに継続する方針を決めました。早期再稼働の見通しは立たない状況です。

新潟県にある東京電力柏崎刈羽原発では2020年9月に東電社員が他人のIDカードを使って中央制御室まで入っていた他翌年1月には侵入者を検知する設備が損傷していることが判明するなどテロ対策上の問題が相次いで見つかっていたため原子力規制委員会は事実上運転禁止を命じる行政処分を出した上で問題の改善状況を検査してきました。

当初この行政処分の解除判断は“今年春ごろ”とされていましたがきょうの原子力規制委員会でこれまで検査した27項目中天候が荒れている時の侵入者の監視体制が整備されていないなど、4項目で未だ改善不十分と報告され検査は継続されることが決まりました。

東京電力では火力発電の燃料費高騰などを受け経済産業省に対し、きのう平均15.90パーセントの電気料金値上げを補正申請しています。

この料金設定は今年10月に柏崎刈羽原発7号機が再稼働した場合を想定したものでしたが予定内の早期再稼働は未だ見通しが立たない状況となっています。